NISAをどうしたらいいのか?
適切な投資対象は?
投資に関する税制ってどんなのがあるの?
投資をやったことない方だと非常に悩ましい問題です。この辺の回答を的確に答えてくれる『ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 著者安間伸』
2015年出版のため、少し古い部分もありますが、現在でも通用する部分は多々あります。そんな本著からためになった(再確認した)箇所をご紹介します。
ホントは教えたくない資産運用のカラクリレビュー
個人投資家の税務戦略10箇条
預金はなるべく減らす
1年以上使わないが絶対に損をしたくない資金は個人向け国債へ
NISAには着実に値上がりが狙える銘柄を入れる
投資商品は同じ税グループに集める
非課税を狙った債券やMMFなどへの投資は2015年末までに整理し、債券はETFに移行する
総合課税よりも分離課税を選択する
特定口座の申告不要制度を活用する
投資商品は上場されている株や先物を優先する。
コストに注意を払う
自分ひとりの手に負えなくなったら法人化を考える
本著は、基本的に税務戦略10箇条に沿って叙述されています。
MMFがマイナス金利で資金償還されている以外は、現状でも十分通用する10箇条です。債券ETFは使ったことがないですが、書かれていることは至極まともな記述が多いです。
個人的に個人向け国債は好きではないですが、投資先として十分魅力的です。特定口座選択も所得プラスにならないという面で、絶大な恩地があります。コストに注意を払うという基本中の基本も抑えていますし、個人投資家の税務戦略という面では十分ではないでしょうか。
投資はエクイティとデットの2種類
あらゆる投資商品はエクイティとデットに分類される
P.81
エクイティを保有する=会社のオーナーになる。
デットを保有する=会社への金貸しになる。
P.82
資本主義でお金を働かせようと考える人にとって、絶対的な才能持ちor愚直に貯蓄して大金を貯める人以外で頭に置いておかないといけない必須事項。
エクイティ(株式)を保有するかデッド(債権)を保有するかの違いですが、両者の違いとメリット・デメリットについても本著で記載されています。
外貨預金が一番損
- 預金保険による1000万までの保証対象外
- 両替手数料が割高なところが多い
- 金利は他の外貨商品と比較して低い
- 利息は「利子所得」として源泉課税され、損益通算できない
- 為替差益が雑所得。
P.178
昔から金融機関でワーストに近いくらいのランク付けをされている外貨預金。預金保険の対象外もそうですが、為替手数料が恐ろしく高い。最近になってキャンペーンで手数料が安くなっていますが、証券会社やFX専業会社等に較べてもまだまだ感があります。
まとめ
NISAに適している投資対象が新・旧バフェット銘柄(アメリカのウォーレンバフェットが選択した銘柄)という所も分かりますが、杓子定規に投資してもいいのかという点で疑問符がわきました。
著者自身の投資レベルは、一般水準よりかなり上なのは読んでいて分かります。
税制から投資先まで、一から十まで手取り足取り教えてくれます。あまり教えたくないんだろうなぁというのは読んでいて分かります。(笑ただ、少し難しい用語も混ざっているので、本書を読む前にもう1ステップ基本書を読んでから熟読した方が理解は速いです。
余談:著者のサイト「ワイルドインベスターズ」でも、投資助言等を行っているみたいです。私は加入していないので、興味があれば見にいってみて下さい。
※投資は自己責任でお願いします