投資において迷う方が多いフルインベストメントVs一定割合現金保有
前提条件として、フルインベストメント(投資待機資金を持たない一括投資)の方が、一定割合現金保有よりも、長期的にリターンが高くなるというのは結論として出ています。
投資する商品やら何やらで変わってきますが、S&P500連動の低コストファンド等であれば、フルインベストメントの方が有利です。
継続投資という条件がつきますが、株式相場の頂点から投資したとしても有利は変わりません。
この2条件(投資商品の選定・継続投資)さえクリアできれば、フルインベストメントの方が有利なのですが、私は一定割合現金保有を心がけています。
その辺の自分なりの結論を書いてみます。
投資資金と生活防衛資金は別!
まず、最初に言っておきますが、投資資金と生活防衛資金は全く別物として考えて下さい。
生活防衛資金とは、色々な本で紹介されています(多分元ネタは山崎元氏)が、生活上必要な資金です。
よく『給料◯ヶ月分』の資金を貯めてから投資しましょう!と言われるアレです。
じゃあ何ヶ月分がいいの?となりますが、ご自身の家庭環境によるとしか言えません。
家族構成・リスクテイク許容度・不測の事態の考え方等々で変わってきます。
生活防衛資金の1つのアドバイス
で、、、ここまでで終わると、読者を突き放した感じになるので1つアドバイス
コツは、ご自身の生活を3ヶ月程度計測することです。
生活と言っても、お金の流れのことです。最近では、フィンテック系スマホアプリの発達が著しいので、お金管理系のアプリを1つ入れてお金の流れをチェックしてみましょう。
オススメは、弊ブログでも何度も出ている『マネーフォワード』
お金の一括管理が非常にしやすいアプリです。
マネーフォワードで3ヶ月程度お金の流れをモニターすれば、ある程度の実際の3ヶ月平均生活費が出ます。これにご自身のリスク許容度を加味して、一般的には半年~1年分程度貯めるのが基本線となります。
と言っても、目安なので「独身な俺は生活費2ヶ月分くらいでいい!」という方や「いやいや!何かあったら食べていけない!生活費の2年分は貯めよう」という方もいるはずです。
ここで終わりにしてもいいのですが、最後に1つ『生活防衛資金を1回決めて貯めた後でも、都度見直して下さい』
決めて貯めた後でも、多い・少ないというのは出てきます。そこは流動的に増やしたり・減らしたりしないと、リスクの取り過ぎ・機会損失といったことになります。
3~5年程度ご自身のお金を管理すれば、ある程度のリスク許容度を計算できるようになります。
投資年齢が早ければ早いほどいいというのは、リスク許容度の計算がしやすくなる+リスクの取りすぎによる再起がしやすくなるというのもあります。
参考無料家計簿アプリマネーフォワードのメリット・デメリット半年使って分かったこと
参考資産管理ソフト「マネーフォワード」1度辞めた理由と戻った理由
一定割合現金派な訳
ここまで長々と生活防衛資金について書いてきましたが、別枠の投資資金を一定割合現金で置いている理由は、メンタル的に耐えれるかどうかわからないからです。
基本的に余剰資金を置いておくのは、機会損失となるのは頭では理解できます。
しかしながら、理論的に正しいのと感情的に正しいのとはズレが必ず生じます。
行動経済学系の話になりますが、『含み損は同額の含み益の2倍痛みを感じる』というのは有名な話。2倍どころか3倍・4倍の痛みを感じる方もいています。
私の場合、金額が大きくなればなるほど倍率は跳ね上がります。
理屈では問題無いのは分かっていたとしても、感情が追いつかないんです。人間らしいと言えば人間らしいのですが、痛みを軽減するための一定割合現金保有です。
下値で買い増すというよりも、精神安定剤といった部分が大です。
もちろん下値で買い増す目的もありますが、現時点の許容度がフルインベストメントに耐えられないと判断しています。
注意点として現時点ですので、1ヶ月後には許容度が上がっているかもしれません。まぁ・・・無いな。こちらも生活防衛資金と同じく、許容度を上げるのにある程度まとまった投資運用歴が必要となってきます。
逆に最初からドンと許容度を上げるても問題無い方もいるのですが、一握りの天才だけなので真似しない方がいいです。
冒頭の2条件をクリアできなければ、分散+一定割合現金保有の方が有利
もちろん冒頭の2条件(投資商品の選定・継続投資)がクリアできなければ、フルインベストメントなんてもってのほかです。
投資商品の選択で個別株偏重になったり、継続投資できる資金を生み出せないのに、一括投資したりすると非常に勝率は悪くなります。
個別株が好きで投資をしていますが、市場連動型の投資商品よりも明らかに値動きが荒いです。市場平均に勝とうとする代償ですが、分が悪い賭けというのは肝に銘じておきましょう。
継続投資できる資金を生み出せない場合、購入した投資商品が運悪くピークの値だった場合、長い間含み損に耐える必要が発生します。継続投資できる資金があれば、買い増しや保有比率を下げれますが、無ければどうしようもできません。
2条件をクリアできないのであれば、投資歴の浅い方は分散投資+一定割合現金保有がベストな選択肢となります。
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