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「年金2000万円不足」問題のネタ元は、書いてることはマトモなのに残念な報告書

年金

最近流行りの「年金2000万円不足」問題

国民は前々から薄々気づいていたのでしょうが、バシッ!と金融庁側=国から出てきたので、ビックリ仰天。何だ何だと上から下まで大騒ぎ状態。

そこに麻生大臣が燃料投下して、炎上中という状況です。

麻生大臣もあそこで「イラン!受取拒否!」なんていう子供じみたことをしなくても、大人な対応すればよかったんでしょうが、昔からあんな感じなので仕方ないのでしょうね。

そこはそれとして、この報告書読み方によると危険きわまりないので、ちょっと注意喚起しときます。各論OK・総論残念な典型的レポートです。

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「年金2000万円不足」問題の元ネタ

「年金2000万円不足」が独り歩きしている金融庁報告ですが、元ネタ見ました?

『金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」』という長い題目がついた全51ページに及ぶ報告書になっています。

 

間接的に考えると、これを作成する資金は税金ですから、国民全員が目にしておく必要があります。が!ニュースになっていなければ、存在すら知らなかったでしょう。〈もちろん私も知りませんでした〉

引用:金融庁レポート

この中に毎月5万円足りませんよ+大体30年分ですよね=2,000万円と出たので、何じゃこりゃ!となったわけです。

「100年心配無用の年金じゃなかったのか」という無理筋な声は脇に置いといて、いきなり2,000万円自助努力で貯めて下さいと言われたら、誰だってビックリします。

そもそも年金貰えないと言っている若者がまだいるという事実

年金は貰えます。今現在働いている若者でもです。

「やっぱり俺ら世代は年金もらないんだ!」と叫んでいる若年層の方は、一度年金の仕組みに関して勉強してみましょう。

マクロ経済スライドやら年金運用実績(GRIF)やら説明していってもいいのですが、ここではバサッとはしょります。

年金手取り額は減りますが、所得代替率(現役時代平均給与)50%を目処に調整されます。

※国の所得代替率計算根拠も曖昧なので、低め40%台でみておくべきかも。

少ない多いの議論が出てきますが、全く貰えないということはありえません。

また、障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金なども状況により貰えますので、掛けておいて損はなく、万一の状況を考えると、逆に掛けないと損になる可能性が高くなります。

以下の本に詳しく書いているので、どうしても知りたい!という人はこれ読んで下さい。

2000万円は目安で必要ない家庭もある

引用:金融庁レポート

再度元ネタに戻ってみましょう。

夫65歳妻60歳夫婦無職世帯実収入209,198円となっています。

モデル支出金額263,718円との差額月額54,520円が問題です。

さて、ここでこの差を埋めるにはどうすればよいか考えましょう。

  1. 65歳までに2,000万円を貯めておく
  2. 65歳以降も働く
  3. 実支出を減らす
  4. 資産を増やす

4点ほど考えてみました。今炎上しているのは、①の方策を取りたいor取らないとダメと考えている+年金頼み?している人が多すぎるために起こっている訳です。今までウヤムヤになってたのを、金融庁が暴露してフタをしたというのも燃料になっています。

実際老齢期に入ると、病気・介護といった問題があるので、①を満たしたいという気持ちも分かります。

年金は100年安心ではありません

日本国憲法内に100年安心とはどこにも書かれていません。

すべての国民を対象に、老齢、障害又は死亡による所得の喪失・減少により国民生活の安定が損なわれることを国民の共同連帯により防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする

抜粋:日本国憲法第25条第2項

この法律は、労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄付することを目的とする。

引用:厚生年金保険法第1条

「もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与すること・生活の安定と福祉の向上に寄付すること』を目的とすると書かれているわけで、「年金払ってくれたら100年までOK」とは書かれてないわけです。

過去の政府が言った言わないあったかもしれませんが、政府にお墨付きもらっても、条文化しないと空手形な訳です。

「じゃあ実際どうすりゃいいの?」という方策②~④を延々51ページを使って説明している訳です。

65歳以上も働いてね・支出を減らしてね・資産を増やしてねと延々と・・・

貯め方は合っているけど・・・誰にでもという訳ではない

「金融庁に言われなくても分かっとるわ!」という国民の声が聞こえそうですが、問題は④資産を増やすです。

IDECO・つみたてNISAといった手段自体は、前からあって良い手段なのですが、キチンと理解して使用しないと泣きをみます。

金融庁からの報告書ということで、仕方ない面はありますが、どうも投資へ投資へと誘導している面があります。

日本人の投資嫌いは昔からですが、全体で見ると良いレポートなのに個別で見ると投資勧誘レポート集にしか見えない。。。

報告書を出した委員が微妙・・・

引用:金融庁レポート

じゃあなぜ投資勧誘レポート集にしか見えないのでしょうか?

実際の委員を見てみましょう。

  • FPアソシエイツ&コンサルティング
  • 専門誌「投資信託事情」発行人兼編集長
  • セゾン投信株式会社代表取締役社長
  • 野村資本市場研究所研究部長
  • LIFEMAP,LCC代表

うーん・・・投資色が濃いですね。セゾン投信なんてモロですからね。

※セゾン投信を貶めている訳ではなく、好きな部類の投信です。

参考【セゾン投信】年金に頼らず老後の生活資金を確保したい方へおすすめの投資信託

ここで問題なのは、この辺の方たちが議論したら何が結論として出るかです。控え目に言っても投資色の強い報告書が出てくるはずです。

各論では納得も総論では投資色が強い=カモにされやすい報告書

何か全部読み終わった読後の感想は「何か残念だな。もう少し頭捻れば素晴らしいレポートなのに」でした。まぁ委員選定が金融庁施策寄りなので、仕方ない部分がありますが、投資色が強すぎますね。

 

ニュースになって有名になったので、これを読んで投資しなきゃ!とか思ったかたは、危ないです。一呼吸置きましょう。

間違っても金融機関のFPとかには相談しないようにしましょう。カモがネギをしょって鍋を持って出かけるようなものです。いやあ火さえあれば、調理し放題ですね。

 

かと言って、投資が悪とは言っていません。自分の頭で考えて方策を打つというのが基本線です。他人の頭を無料で借りるとなると、非常に高くつくとも覚えておきましょう。

参考絶対にやらない方がいい3つのお金失敗談