先月の見通し
外国政治の動向
5月になりました。
4月は、再び“トランプ流”が国際社会を揺るがす月となりました。1月に再登板したトランプ大統領は早くも政策を次々と打ち出し、「アメリカ第一」の色合いがさらに濃くなっています。
中でも波紋を呼んでいるのが、関税政策の強化
日本製自動車や半導体に対する追加関税が検討されていて、円安と原材料高で厳しい状況にある日本の輸出産業には、まさに追い打ちとなりそうです。
とりわけ日産は経営基盤が脆弱なうえ、ホンダとの協業も期待通りに進まず、今回ばかりはかなり危ないかもしれません。2010年代のような外資救済の道も見えず、先行きは厳しそうです。
こうした動きに対応すべく、赤沢大臣が訪米。落ち着く所で落ち着いてくれたらいいんですが、まだまだ不透明感はありますね。
一方、ヨーロッパではウクライナ問題が再び緊迫しています。
ロシア軍は東部ドネツク周辺で攻勢を強め、欧州各国はウクライナへの追加支援をどうするかで対応を迫られています。
そんな中、4月下旬にはバチカンで興味深い動きがありました。フランシスコ教皇の葬儀に出席するため訪れていたトランプ大統領とゼレンスキー大統領が、サンピエトロ大聖堂の一角で極秘に15分間の会談を行いました。
ホワイトハウスでの対立ムードから一転、ゼレンスキー氏は「これまでで最も生産的な会話だった」と語っており、アメリカの対ウクライナ支援が少し軌道修正される可能性もありそうです。
ただ、トランプ大統領側は相変わらず「戦争の長期化は米国の負担になる」と強調しており、支援の継続には「和平への具体的進展」が条件となるとの立場は変わっていませんね。ヨーロッパ諸国との温度差もあって、今後の支援体制がどう再構築されるのか引き続き注視です。
国内政治の動向
国内では、2025年度の予算審議が山場を迎えました。子育て支援、介護人材の確保、防衛力強化など、あれもこれも盛り込まれた“盛りだくさん”の内容でしたが、その財源をどうするのかという点では、依然として疑問符がつきます。
特に防衛費に関しては、GDP比2%を超える水準に到達し、「財源の半分以上が国債」という構図に財政健全派からは強い反発が出ています。これに対し、石破首相は「国民の安全と未来への投資を両立させる」と主張していますが、野党側は「説明不足」として一斉に批判を強めています。
与党・自民党は、消費税減税問題や裏金問題の再燃で、支持率が再び低迷傾向に。4月末の世論調査では内閣支持率は42%、不支持が50%を超えました。若年層を中心に「改革期待が薄れた」との声も多く聞かれます。
一方、国民民主党は“消費税減税”を旗印に反転攻勢を狙い、立憲民主党や維新の会もそれぞれに存在感を強めつつあります。ただし、野党間で足並みが揃っていないため、無党派層がどこに流れるかは読みづらい展開です。
そして何より深刻なのが、生活実感の悪化。食品、電気代、ガソリン、保険料……あらゆる生活費が上がり続ける中、年金の実質価値は下がり、特に高齢者層の間では「今まで与党を支持してきたけど、もう限界」といった声も出始めています。
パンが十分にいきわたってない状態は、政権にとっては死活問題なので、ここを手当てできるかが選挙戦でも重要になりそうです。
このまま手をこまねいていると、夏の参院選では“岩盤支持層”だった高齢層の票が動く可能性も。そうなれば、政権にとっては深刻なダメージとなりかねません。とはいえ、政局が大きく動くかどうかは、結局のところ選挙戦が本格化する6月以降にならないと見えてこないでしょうね…。
インデックス投資積立
投資投信 | 積立額 | |
---|---|---|
つみたてNISA1 | eMAXIS Slim 全世界株式 | 50,000 |
つみたてNISA2 | eMAXIS Slim 全世界株式 | 50,000 |
IDECO1 | eMAXIS Slim 全世界株式(日本除く) | 23,000 |
つみたてNISAは特に変更なく継続中。
iDeCoは引き続き「eMAXIS Slim 全世界(日本除く)」をコツコツ積み立て中です。
新NISAの制度が拡充されたものの、現在は夫婦で毎月5万円ずつ積立している程度で、枠にはまだ余裕があります。相場が高止まりしているため、今が資金投下のタイミングとは思えず、静観中。
投資余力は徐々に増えてきたため、大きな調整局面が来れば「VT(全世界株ETF)」や「VYM(高配当株ETF)」への投資も検討しています。ただ、想定ほどの下落がなく、まだ待機状態です。
つみたてNISAを全世界株式1本に集約したい気持ちはありますが、制度上の制約もあり、完全移行できないのがやや不便。もう少し柔軟性があるとありがたいですね。
新NISAでは、基本的に「全世界株式1本」での運用を予定しています。合理的に見ても、全世界株式またはS&P500あたりに絞るのが最もシンプルかつ安心だと感じています。
将来的には、VT系(全世界株)の投信1本を主軸に、その他の投資は趣味として楽しむスタイルが理想です。
最近また金融所得課税の議論が出てきましたが、NISA・iDeCoは非課税のままでいてほしいところ。仮に課税するなら特定口座だとは思いますが、それでもインパクトは大きいです…。



夫婦のつみたてNISA比較
「eMAXIS Slim 全世界株式」をそれぞれ年間60万円を目安に積み立て中。
(新NISA前は、楽天VTIと全世界株式を半々で保有)
投資信託を1本化したい気持ちはあるものの、タイミングが難しくまだ様子見状態。これから始める人は「全世界株式」または「S&P500」に絞ると迷わずに済むと思います。最初の選択って大事ですよね。
個別株結果
日本株:保有ゼロ。米国株(ETF含む)12銘柄を継続保有中。
日本株:保有なし
今年も基本的に日本株はノータッチ予定。 よほど割安に振れたら考えるかもしれませんが、現状は静観です。(5月入って、とある株を購入。来月報告します)
米国株:取引なし
4月は売買なし。 無理に動かず、配当を受け取りながらのんびり構える方針です。 直近高値から40%、最低でも30%程度の調整がないと買いたくならないというのが本音です。(こちらも5月に買い出動しています。)
セクター分析
保有セクターの内訳分析
ポートフォリオの中心は、小売・ヘルスケアといったディフェンシブ寄りのセクター。
市場全体の動きにある程度連動するため、安定したリターンが得られています。
基本的には配当重視で売却は考えていませんが、含み益があるのは精神的に安心ですね。
ただ、現金ポジションを維持し続けるのは非効率に思える瞬間もあり、暴落時に買い向かうタイミングを見極めるのが難しいところです。
銘柄別損益推移
配当抜きの損益は少し下落傾向
関税暴落という局面かというと、特にコメントすることもないですね。
「退屈な投資が一番」とはよく言ったものです。
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