先日投資初心者に対して損切り(損失確定の行為)を行うなら慎重に考えて、自分のポリシーを持ってしなさいという記事を書きました。
ポリシー(哲学)を持つというのは、バカバカしくてやってられないって方も多いかもしれません。利益さえ取れればいいんだという考えが大口中心に蔓延しています。
そういう方にとって、株価が大暴落状態の真っ只中に株価が下がっただけで売ることを行う方がいます。いわゆる『パニック売り』というやつです。
処分したい誘惑MAXになりますが、これだけは絶対にやってはいけません。
損をしますし、後悔します。何故売ってはならないかを解説します。
前提:アクティブ投資とインデックス投資は別物
投資には大まかにアクティブ投資・インデックス投資に分かれます。
本記事は、市場平均を上回ろうとするアクティブ投資家向けに書いています。
インデックス投資家にとっては、暴落が来ようが暴騰が来ようが問題ではありません。粛々と積立て市場パフォーマンスについていく投資のためです。
インデックス投資にご興味があれば、以下の記事を参考にして下さい。
株式市場の大暴落
まるでレミングの一団が、崖から真っ逆さまに落ちるように、株式市場は売り一色になる時があります。直近でも東日本大震災や英国のEU離脱時に一斉に売りが殺到して、日経平均が1,000円超の下げ幅という状況になったことがあります。
自分が良いと信じた銘柄であっても関係ありません。市場の悪化と共にあれよあれよと暴落していきます。それも1日だけで済めばいいですが、1~2週間程度徐々に下がって急にストンということもよくあります。
騰がると信じて投資してたき方にとっては、非常にショックな局面ですが、事実は事実受け入れましょう。
最近の局面が暴落の序章なのか押し目(上昇トレンドの一服)なのかは分かりませんが、暴落もあり得るという認識はしておきましょう。
パニックで売るとロクなことにならない
本題ですが、パニック売りというのは短期でも長期でも、パフォーマンスを悪化させます。
なぜなら、『みんなと同じこと』をしているためです。
投資の要点は、他の方達と逆なことをする所にあります。昔から投資格言にある『人の行く裏に道あり花の山』という格言もある通り、人と同じことをしているとどうしてもパフォーマンスは落ちます。
よく暴落の最終局面で手放して、結局そこが底値だったというのはよくあります。あなたが購入された株は、いくらで買ったかなんて知りません。買値を忘れて、企業本来の価値や自分の信じる方法に沿って売買をしましょう。
ただ、実際問題当事者になってみないことには、耐性が付きませんので早目に痛い目にあって学習しましょう。最初の頃の少額出資で痛い目をみるのが、上手くなる一番のコツです。
短期視点によりがち長期視点をもとう
アクティブ投資をしている方達の8割超は、短期視点で物事を考える方です。短期視点の方とは、毎日の株価に一喜一憂されて騰がれば喜び下がれば不安になるという方達です。
これとは逆に長期視点を持っている方は、日々の株価の上下動ではなく、自分なりの基準を基にして長期的に利益をあげられるように努力をしている方達です。
会社の業績といったファンダメンタルズ要因だけではなく、ご自身の投資基準です。
テクニカル分析(チャートというローソク足を読み解いく技術)に天才的なものを持っているのなら、それでもいいのです。
どんな投資基準であっても、キチンと自分の行動を理解し、特性を理解し、日々努力勉強を行いましょう。
持たざるリスク
最近の最悪な状況(シリア・北朝鮮関連)を考えれば、資金を引きあげて静観したくもなります。実際引きあげている方も多いと思います。
理性ではこんな時に投資なんてと思いたくなりますが、こういう時に引き揚げると逆目が出た時に二重に後悔します。
後悔するだけならいいですが、数年に1度あるか無いかの大上昇「稲妻の輝くとき」を逃す可能性があります。
ですので、基本的には投資し続けて残存者利益を取りにいく必要があります。周りが血まみれだろうが何だろうが、居座って夜明けを待つ気持ちですね。
みきまる氏も紹介している『敗者のゲーム』ですが、投資前に読んでおいた方が良い一冊です。
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意味のある塩漬けなら問題なし
と言っても、長い期間含み損になる塩漬けにしたくない・・・という方も多いと思います。
長い期間というのは大体どれくらいでしょうか?これも人それぞれ価値観があり、3日・1週間・1ヶ月・1年・10年と開きがあります。
3日?と言われる方もいそうですが、3日でも含み損が嫌!って方もいるんですよ。
まず言っておきますが、3日~3ヶ月レベルの塩漬けは塩漬けではありません。これは単なる株価の値動きです。これくらいでやっちまった損切りだと、理由も無く売らないで下さいね。
3ヶ月~1年これも単なる株価のアヤというものです。私もこの辺の期間を我慢せずに売って、何度後悔したか数しれませんので人の事言えませんが、塩漬けではありません。
1年以上ずっと含み損が続いて、はじめて塩漬けと言えるでしょう。
基準に反したら損切り検討
塩漬けの定義を書きましたが、塩漬けと言えるか言えないかとで売買判断はしないで下さい。
先程も書きましたが、キチンと自分の投資基準を持って基準値に反した場合のみ売買判断をして下さい。
投資し始めた時と10年後の価値判断は違うかもしれません。
ご自身の売買基準を常に磨き上げて、パニック売りに対峙して下さい。
余裕資金で投資を行おう
投資基準を持って挑もうとお題目を掲げても、資金が底をつけば現金化する必要があります。不本意な所で売却してを繰り返していると、利益を取り逃がします。
そうならないためにも、昔から『投資は余裕資金で行いましょう』と指摘されているのです。
生活資金を別で確保してから、投資に挑んで下さい。
参考生活防衛資金私の選んだ運用先ご紹介します
面倒ならインデックス投資orセゾン投信
市場平均値でいいのでリターンが欲しい方は、インデックス投資
そもそも自分で運用するのが手間って方は、セゾン投信をおすすめします。
参考【セゾン投信】年金に頼らず老後の生活資金を確保したい方へおすすめの投資信託
リアル知人にも薦めていますが、基本的には売却不要で20年超積立で貯めきりましょう。
10年投資では最高22.8%、最低(-)3.5%の開きに縮まります。そして20年投資では最高20.5%に対し最低でも4.4%のプラス(バブル崩壊後の株価暴落を挟んでもプラスの投資実績)で最高と最低の開きは16.1%となり、さらに30年保有すると最高12.8%、最低6.8%ですから開きはわずか6.0%となっています。長期になるほど収益が安定化しているわけです。
引用:投資信託協会https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/specialist/vol_03/
世界が崩壊していなければ、プラスマイナスありますが良好な結果に終わる可能性が高いです。
まとめ
パニックになって株を売ってはならない理由をまとめます。
- 暴落局面で売ると2重の後悔(損失確定・戻り利益の喪失)を招く
- 持たざるリスク「稲妻の輝くとき」を逃す
- 大勢に追随するという一番損な行動をとりがち
暴落時は、どうしても売りたい!という気持ちが先行しがちになりますが、一呼吸置いて冷静に考えることも必要です。
過去暴落時に手放して、痛い目にあった者からの忠告です。
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