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書評:道をひらく 松下幸之助著

日本人なら一度は耳にしたことがある経営者松下幸之助(以下松下翁)。

経営の神様と呼ばれ、パナソニックを1代で築き、松下政経塾の創設者でもあります。

経営者から一般社員迄幅広く、年代問わず支持を集めている方です。

そんな松下さんのベストセラー本『道をひらく』から、現代のサラリーマンにも活用できる5つの考え方を紹介します。

道をひらく

他者に心を奪われず、休まず歩く

他人の道に心を奪われ、思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。

心を定め、懸命に歩まねばならぬ。それがたとえ遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。深い喜びも生まれてくる。

P.11

他人の道(他人の成果)に心を奪われやすいですよね?

松下翁は、それでは自分の道は開けないとおっしゃっています。

心を定めて懸命に歩まねばならぬ(努力せねばならぬ)必ず自身の道(自分の成果)がひらけてきます。

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毎日を新しく、素直で謙虚な心で創意工夫をする

きのうはきのう、きょうはきょう。きのうの苦労をきょうまで持ちこすことはない。「一日の苦労は一日にて足れり」というように、きょうはまたきょうの運命がひらける。

きのうの分まで背負ってはいられない。 毎日が新しく、毎日が門出である。 日々是新なれば、すなわち日々是好日。素直で謙虚で、しかも創意に富む人は、毎日が明るく、毎日が元気。

P.35

前までのブログタイトルと相通ずるものがあったので、ピックアップしました。

昨日は過去として、毎日毎日を素直で謙虚に創意工夫すれば、1日1日を元気に過ごせるという教えです。

私は、よく過去のことをクヨクヨする癖があるので、そういった時に参考になります。

心の鏡は、自分の周囲にある者、いる人、すべてである

自分の周囲にある物、いる人、これすべて、わが心の反映である。

わが心の鏡である。 すべての物がわが心を映し、すべての人々が、わが心につながっているのである。(中略) もうすこし、周囲をよく見たい。もうすこし、周囲の人の声に耳を傾けたい。

この謙虚な心、素直な心があれば、人も物もみなわが心の鏡として、自分の考え、自分のふるまいの正邪が、そこにありのままに映し出されてくるであろう。

P.39

これはよく言われてますね。

自分へ対する他人の言動、身の回りの物というのは自身を反映させているものだという考えです。

他人へ対していつも不平不満を言ってしまう方。読んでも損はないですよ。

転んでもいいと考えるな!転んでも真剣に転べ!

「七転び八起き」ということわざがある。

何度失敗しても、これに屈せずふるい立つ姿をいったものである。(中略) 七度転んでも八度目に起きればよい、などと呑気に考えるならば、これはいささか愚である。(中略) 転んでもただで起きなかったのである。

意地きたないのではない。真剣だったのである。 失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れた方がいい。

P.123

私には耳が痛い話です。

「七転び八起き」はOKだと考えていました。

松下翁は、それではダメだとおっしゃってます。

1回転んだら気づけと。2度も3度も転んでいるのは真剣さが足りない。私みたいなサラリーマンいると思います。

精進しないとダメですよと諭されています。失敗と言えば『失敗の科学』という本も非常に秀逸です。

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政治という仕事

中でも政治という仕事は、一億国民に、直接のつながりを持っていて、その良否は、たちまち国民の幸不幸を左右する。

それだけに、政治という仕事はもっと尊ばれ、政治家はもっと優遇されてよいと思うのである。 だが実際はどうであろう。

先日のある放送で「大きくなったら何になる」というアナウンサーの問いに対して、一小学生が「僕は喧嘩が弱いから政治家にはなれない」と無邪気に答えている。

これを笑って聞く者は、自分で自分の幸福を葬っているものと言えよう。

政治という仕事が軽視され、政治家が尊敬をうけないような国が、反映するはずがない。この責任は誰にある。選んだ国民の側にあるのか。選ばれた政治家の側にあるのか。

P.263

今の政治家に聞かせたい箇所です。

松下政経塾を創設した松下翁が、天国から今の日本を見ていたらどう思うのでしょうか。

今なら一小学生は「僕は上手く言い訳ができないから政治家にはなれない」とか言いそうですね・・・

 

政治というものは、国民の幸不幸を左右する

確かにそうです。ただし、今現在の政治家で優遇されてもよいと思う方が何人いるのでしょうか。

 

この責任は誰にあるのでしょう。選んだ国民にもあるし、選ばれた政治家側にもあるでしょう。根深い問題です。

政治を分かりやすく解説するのが上手い、池上彰氏の『大人の教養』もオススメです。

[box06 title="あわせて読みたい"]大人の教養「リベラルアーツ」を初めて学ぶ方への1冊[/box06]

サラリーマンにとっての魂の1冊

ご紹介した5選以外にも様々なテーマで、見開き1ページ1題材の随筆という形で松下翁が語っています。

サラリーマンにも活用可能な考えが多く、長年ベストセラーになっているのも分かります。

寝る前の読書に、ベットサイドに立てかけるもってこいの本です!飾りじゃダメですよ。読みましょう!

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