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大人の教養「リベラルアーツ」を初めて学ぶ方への1冊

すぐに役に立つことは、世の中に出て、すぐ役に立たなくなる。すぐには役に立たないことが、実は長い目で見ると、役にたつ。

大人の教養引用

最近になって再注目されはじめた「リベラルアーツ」

大学に行かれた方であれば、一般教養を大学1年生で学んだと思いますが、あれを体系だって学ぼうという学問です。

ヨーロッパの大学で学問の基本とみなされた「①文法②修辞学③論理学④算術⑤幾何学⑥天文学⑦音楽の計七科目」。

これを池上さんが独自の視点で現代の自由7科「①宗教②宇宙③人類の旅路④人間と病気⑤経済学⑥歴史⑦日本と日本人」を選定して、説明するというのがこの本の主旨となります。

最近は投資本ばかりを購入して、読書しているのですが、投資というカテゴリー1面だけを見ていると視点が偏ってくると考え、『大人の教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?池上 彰著』を買ってみました。

さすが池上彰と言っても良い出来だったので、本書から印象深かった部分をご紹介します。

ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の神は同一!?

ユダヤ教徒たちは神の言葉を守らない。そこで、今度はイエスに神の言葉を新たに伝えた〈中略〉

しかし、それでもキリスト教徒は、まだ神の言葉をしっかり守っていない。そこで神は最後にムハンマドに神の言葉を伝えた。それが『コーラン』である

大人の教養引用

ユダヤ教→キリスト教→イスラム教の時系列ですが、崇拝している神は同一です。

ユダヤ教からキリスト教・イスラム教が派生した「姉妹宗教」なのです。

なので、「アッラー」と「ゴッド」は同じ唯一神を指します。

ユダヤ・キリストと神は言葉を伝えたが、守らない。だから、ムハンマドに神の言葉を伝えたというのは面白いですね。ちなみに、ムハンマドはイスラム教の創始者です。

旧約聖書と新約聖書の違い

神がイエスをこの世に遣わされたことによって、人びとは神と新しい約束をした。キリスト教ではこのように考えて「新約」と言います。キリスト教徒から見るとそれまでのユダヤ教の聖書は古い約束なので「旧約聖書」と呼ばれるようになりました。

大人の教養引用

聖書に旧約と新約があるのは知っていましたが、区分が分かりませんでした。

旧約がユダヤ教の聖書・新約がキリスト教徒の聖書と教えてもらえば分かりますが、無理に知る必要の無い知識なので今まで知りませんでした。

こういう基本的な事は、知っておいた方がいいですね。

人間は奇跡の積み重ね

さまざまな生き物は突然変異を繰り返している。突然変異を繰り返しているもののうち、その時々の環境に一番適応できる生き物だけが生き残ってきた。

大人の教養引用

ダーウィンの進化論が有名ですが、地球上では何千万年と適者生存の原則が適用されてきました。今日人類という種族が生きているのも、現在の地球という環境で最適化できているが所以です。

地球の誕生から今までを1年で表すと、人類が存在している時間は12月31日の午前10時頃からとなります。

それまでの期間、人類は存在しませんでした。微生物・多細胞生物・魚類・恐竜等々あまたの種族が繁栄した後の結果です。

まさしく奇跡の積み重ねと言っても過言でない過程で、人類は生存しています。

スペイン風邪の正体

アラスカの永久凍土からスペイン風邪で亡くなった人の遺体が発掘されたのです。その遺体のウィルスを分析した結果、鳥インフルエンザのウィルスが見つかりました。

スペイン風邪は鳥インフルエンザ由来のものだったのです。

大人の教養引用

鳥インフルエンザと言えば、数年前アジアから日本にやってくるんじゃないかということで、連日ニュースになっていたのを覚えている方いますでしょうか?

1918年から1919年に大流行したスペイン風邪

鳥インフルエンザ由来のものだったらしいです。全世界で罹患者5億人、死亡者5,000万~1億人といわれるくらいの猛威をふるったらしいですが、第一次世界大戦が早期に終戦した理由ともいわれています。

久々に聞いた単語ですが、たまに養鶏場で鳥インフルエンザが出たということで、立入禁止になりますが、人に感染ったらこれだけ大変なんだというのを再認識しました。

歴史とは何か?

歴史とは勝者が描いたものであると同時に、その時どきの政治の事情や都合によって、見直され書き換えられるものです。

大人の教養引用

勝てば官軍

昔のコトワザですが、歴史という場面では多々見受けられます。

基本的に負けた方は、歴史を残せません。負けたら=死の古代・中世では当たり前ですが、死人に口なしです。

近年でも太平洋戦争で負けた日本も、戦時中の事は全て悪で謝れという近隣諸国の無理難題を聞いたり、自国の憲法を他国の草案から起こしたりと言いなりとは言いませんが、ある程度の譲歩をしたりしています。

歴史を一通り学んだ後も、歴史の真贋を判断する目を養う必要があります。

余談:オウム真理教を知らない若者

「オウム真理教は・・・」という話をしたら、学生がみんな、キョトンとしています。考えてみれば、2012年で18歳、19歳ですから、オウム真理教事件がおきた1995年にはmだ物心がついていません。だから、みんなオウム真理教事件を知らないのです。

大人の教養引用

あ!そうだよねって感じですが、現在の学生はオウム真理教事件の時期に2~3歳です。

当たり前といえば当たり前ですが、リアルに体験していない事件に感慨がわくわけもありません。

東京の地下鉄にサリンがまかれて重軽傷者が多数出たり、オウムの活動拠点である山梨県西八代郡上九一色村に家宅捜索が入ったことなんてモチロン知りません。

あの当時は大々的に報道を行っていて、麻原元教祖が中二階に隠れていた所を逮捕されたのも知りません。

近代の歴史をサッとやる日本の教育制度では、名前くらいしか知らない学生も多いはず。「アレフ」や「光の輪」と名前を変えて残っていることも知らず、となると非常に怖いですね。

まとめ

1つのジャンルにとどまらず、複数のジャンルを読んだ方がいいなと再認識させらました。

ブッダ・地球の誕生・日本人とはといった知っておいた方が良い大人の教養が詰まった1冊になっています。

最近の子はオウム真理教を知らないっていうのは、衝撃的でした。

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