「本を速く読める人」と「遅くしか読めない人」がいるのではありません。
「熟読の呪縛から自由な人」と「それにまだとらわれている人」がいるだけなのです。
帯部
読書を習慣づけしようと考える人がぶち当たる始めの壁
そもそもの読むペースが遅いので、1冊を読む時間が長時間かかってしまう。
読みたい本は一杯あるのに買っても積ん読状態で本の山
これでは本を読んでいるとはいいませんよね?
そんな方向けに「遅読家のための読書術 印南敦史著」から積読を脱出する3つのポイントをご紹介します。
じっくり読み込んでも「忘れること」は忘れる
ゆっくりじっくり読んだからといって、内容がしっかり頭に入るわけではない
P30
少し思い出してみて下さい。
1週間・1カ月前に読み終わった本がどういった内容だったか?
思い出しましたか。全部思い出せましたか?
無理ですよね。無理なんです。人間はコンピュータではありません。
入れたら忘れる生き物です。
覚えていたとしても1~3項目程度。どうせ忘れるなら、サラッと音楽を聴くような感じで、読み飛ばしながら読書をしてもいいんじゃないでしょうか?
最高の1行を選び出す「1ライン・エッセンス」
「自分がこの本を読んだ価値のすべては、この1行に集約されている」といえるような部分を1つ選ぶようにしましょう
P.87
音楽を聴くような感じで読書をするにしても、全部忘れたら読書の意味がない。
というわけで、1行だけでも心に残ったことを書き溜めましょう。
え!?1行でいいの?と思われるかもしれません。
心に残ったものが複数あるなら、10行でも20行でもOKです。
この考え方を実行すれば、最低限1冊1行抜き出せれば、その本には価値があったことになります。
少し読書の敷居が下がりませんか?
読書スピードを高める4つのステップ
ステップ①「はじめに・目次」をよく読む
ステップ②最初と最後の5行だけ読む
ステップ③キーワードを決めて読む
ステップ④2つ以上の読書リズムで読む
P.116
読み方系の本で結構出てくる読み方ですが、破壊力抜群です。
ステップ①「はじめに・目次」は超重要ですね。これを読めばある程度著者の述べたいことが分かります。
ステップ②の最初と最後の5行は、つかみとまとめの部分なので著者・編集者共ここで読者をつかみたい。要点が凝縮されています。
書店でサっと50冊程度目次眺めて、興味がある本だけ買う。
目次を見て気になった本に対して、最初と最後の5行だけ読んでみて購入を決めるとかもできちゃいます。
ステップ③④は、1冊の本に対してテーマを決めて読んで、テーマ以外の部分はサっと読みという方法です。
本書で言えば「読書方法」に焦点を当てて、それ以外の著者の生い立ち等を読み飛ばすといった具合です。
これも1行1句最初から読む方には、かなり早く読めるようになります。
まとめ
読書=精読という概念を変えてくれる1冊です。
私の場合書いてあることは、昔からある読書法の再確認の意味合いが高かったのですが、コンパクトに1冊にまとめているなという印象を持ちました。
積読状態になって、1カ月1冊ペースくらいしか読めない方にとっては、かなりの時短⇒積読解消になる1冊です。
本著だけを読んで実践すると、精読と速読を少し混同しがちになるので、こちらの1冊もあわせて読むといいかもしれません。
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