ベストセラーになったコロンビア大学ビジネススクール教授シーナ・アイエンガーの『選択の科学』
そのエッセンスをこれでもかとまとめたダイジェスト版になっている『選択日記』
人生は選択の連続で成り立っています。その「選択」に焦点を合わせた一冊
本著から私が学んだ3点をご紹介します。
「誘惑」に「習慣」で対抗する
テレビのある家では勉強せず、図書館を使う。あるいは、家にはお菓子をおかないように家人に頼む。そうしたことによって、「選択」の余地をなくしてしまい、勉強することや、ダイエットを「習慣」にしてしまうのです。
<中略>
そうすることによって「自動システム」による欲求の誘惑に、有効に対抗できると私は考えています。
P.38
「自動システム」による欲求の誘惑の1つとして、著者はマシュマロテストをあげています。
小さい子どもに今1個もらって食べるか、1時間我慢した後2個もらうかという例のやつです。
子どもにとっては非常に嫌なテストですが、1時間我慢した子たちにある傾向がありました。
それは、マシュマロ自体を物理的・心理的に選択肢を狭めていたという傾向です。
私は、「ジム行くの嫌だな」と思った時にとりあえず無理やり行ってしまうという方法を取ることがあります。
試しに何かやりたくないことの「選択」の余地をなくしてみてはいかがでしょうか。
禁止しても裁量の余地を残す
子どもにやらせたくないことは、禁止しつつも、裁量の余地を若干残しておくことで、心理的反発を小さくし、それに惹かれる気持ちを抑えることができます。
子どもはそれをやらないという選択を自分で下したという自覚をもつため、禁止の効果がさらに長続きするのです。
P.40
「○○やっちゃダメ!」
私もかなりこのフレーズを使っているのですが、やはり改めないとダメみたいです。
これをやってしまうと、逆に子どもはやりたくなってやってしまう。
そういった経験ないでしょうか?私はあります。
ただ、幼児に向かって裁量の余地を、どうやって持たせばいいかという所が中々難しい。
この辺のさじ加減を教えて欲しいです(泣
多すぎる選択肢はかえってマイナスになる
「選択肢が多すぎると、人間は選べなくなる」
一つ目は、選ばなくなる
二つ目は、選択肢が多ければ多いほどひどい選択をするようになる。
三つ目は、選択肢が多すぎると、人は選んだ結果に満足しない。
P.46
これは前から知っていたのですが、本著の一番有名な箇所です。
選択肢が多すぎるといのは、非常にクセモノで色々選べるという点はいいのですが、結局どれを選べばいいの?という問題がついてまわります。
著者はジャムの個数で実験したみたいですが、言われてみればなるほどと思いませんか?
現代人は、常に大量情報の波にさらされているわけで、選ぶのに疲れています。
売り手としては、常にこの問題は頭の中に置いておいた方がいいです。
最後に
・アメリカ発の個人主義とインドのような集団全体主義はどちらが幸せか。
・見合い結婚と恋愛結婚どちらが幸せか。
・つらすぎる選択をする際に選択を自分でするか他社にまかせるか
この辺の興味深い問いにも、選択という観点から答えています。
人生80年の時代です。長い人生の中で良い選択を行いたいですよね。
そういう方にとって選択とは何か?を一から学べる一冊です。
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