ここ2年くらい入ろう入ろうと考えている個人型確定拠出年金ですが、2年悩んでまだは入れておりません。
この制度自体は節税にもなるし、使いたい!って思っているんですが、あるハードルに阻まれて躊躇しております。
個人型確定拠出年金(個人型DC)のメリット・デメリット・ハードルを交えながら、入りたいSBI証券確定拠出年金積立プランについて考えたいと思います。
個人型確定拠出年金(個人型DC)
制度内容
公的年金や確定給付年金は、国や企業などの責任においてその資金を運用してきましたが、確定拠出年金は、自分の持分(年金資産)が明確で自己の責任において運用商品を選び運用する年金制度です。
確定拠出年金は、国民年金基金や既存の企業年金に加え、新たな選択肢として公的年金に上乗せされる制度です。
参照:個人型確定拠出年金
個人型確定拠出年金(個人型DC)は、個人型401kと言われている制度です。
簡単に言うと、公的年金に上乗せして拠出したお金を、自分で運用して自分年金にする制度となります。
運用益があれば、拠出原資+運用益分が年金としてもらえます。逆に運用損があれば、拠出原資-運用損が年金としてもらえます。
自分が拠出する資金を運用して、年金とする制度ですので、昨今の年金問題とは別勘定で給付が受けられます。
掛金が自腹なんですから、当然ですよね。その代わり、投資は自己責任が味わえちゃう制度になっています。
メリット
1.掛け金が全額所得控除される
掛金が、全額所得控除されます。
と言われてもピンとこない方が多いと思いますので、例をあげておきます。
例:会社員Aさん 課税所得金額500万円。所得税率20%。
年間24万円個人型DCに拠出すると、24万円×20%=48,000円がもどってきます。
翌年かかる住民税(一律10%)の戻り24,000円も合わせると72,000円です。
30歳から60歳まで毎月2万円かけ続ければ48,000円×30年=144万円(住民税込で216万円)
理論上はこれだけ節税効果がありますが、30歳で500万もらっている方も少ないでしょうから、あくまで理論上の数値となりまが、かなりのお得度です。
2.運用益も課税されずに再投資
運用で出た利益に対しても課税(株式売買益20%源泉)されずに再投資できます。
これは真面目に大メリット。金額が大きくなればなるほど20%は効いてきます。
100万円の利益でも20万円税金持っていかれたらキツイですよね?
確定拠出年金の場合、100万円の利益を20万円引かれずに再投資できます。
3.受取り時に所得控除
1と2だけでも凄いのですが、受取時にも優遇があります。
受取時に一時金・年金の受取り方法の選択ができますが、どちらにも税制優遇が付いてきます。
一時金の場合、掛金の払込みが20年までは1年あたり40万。それ以降は、1年ごとに70万円引いてくれます。
例:25年間払い続ける場合
「40万円×20年+70万円×5年=1,150万円」
1,150万円以上の受取金額にならない場合、税金はかかりません。
年金の場合でも公的年金等控除があり、こちらも税制面の優遇措置があります。
デメリット
1.60歳まで原則引き出し不可能
確定拠出年金の性格上、60歳までは引き出し不可能です。
年金の意味合いが強いので、当たり前といえば当たり前。
余裕資金がある場合に、他の投資案件(株式投資・FX等)よりは優先して検討しましょうというレベルの位置づけです。
2.損失は全て自己責任
『投資は自己責任でお願いします』が100%当てはまるのが個人確定拠出年金制度。
利益が出ればいいですが、損失が出た場合に年金原資が下がっても100%自己責任です。
でかいハードル
これまでメリット・デメリットを交えながら個人型確定拠出型年金を説明してきましたが、一番のハードルがあります。
ある人と無い人がいると言った方がいいでしょうか?
もったいぶらずに早く言えと言われるので言いますと『サラリーマンが個人型確定拠出型年金制度に入る場合、職場の承認が必要』です。
企業年金が無いですよーという証明印を会社に貰う必要があるのですが、これが一番のハードルになります。
まず中小零細企業の経理なり総務が、個人型確定拠出型年金制度を知らない可能性が高い。
「は?何それ?どんな制度?」から始まって、制度を一から説明。
納得してくれればいいですが、そんなもの押せません!って押し問答になるのが目に見えます。
基本的に会社は押印する必要があるのですが、制度そのものを知らない場合意地悪い人なら問答無用で拒否です。
それは無いとは分かっているのですが、中々総務・経理と接点がない職場なので提出説明に二の足を踏んでいます。
こんなの簡単♪っていう方は、簡単に加入可能です。
ハードル克服方法
- 節税対策とぶっちゃける
- 総務・経理と仲良くなってハンコを押してもらう
- 社長に直談判する
3点くらい考えました。ほぼ強硬策ですね。
まぁ正攻法で懇切丁寧に説明して、ハンコをもらうのが最短の道筋だと思われます。
2017年からの確定拠出年金制度の変更点
2017確定拠出年金制度変更に該当する方は、大きく分けて『企業年金加入者と専業主婦(第3号被保険者)』です。
2016年まではこの2組は、個人型確定拠出年金制度に加入できませんでしたが、2017年からできるようになります。上限は、それぞれ以下の通り。
企業型DCのみ・・・掛金24万上限
企業型DC+企業年金・・・掛金14万4千円上限
確定給付型企業年金のみ・・・掛金14万4千円上限
第3号被保険者・・・掛金27万6千円上限
これを見て分かる方は分かるんですが、元々加入している企業型DC+企業年金どちらも未加入のサラリーマンの方には何もありません。
制度改正前と同じく掛金27万6千円上限となります。そして、先ほどお話しした加入ハードルに関しても同じくついてまわります。
個人型確定拠出年金運用候補
実際会社から許可をもらって、個人型確定拠出年金の運用先を選ぶ段階になれば候補として、野村証券・SBI証券・楽天証券に絞っています。
商品数なら野村。手数料なら楽天。中間でSBI。
現在は、この3つの中だと中間のSBI証券を選択する予定です。
楽天は開始し始めということもあって、商品群が少し頼りない。
野村は、年間手数料が高い=運用資金が食われるためです。
他にも401K運用会社は多数(スルガ銀行等)ありますが、現在はこの3社の中での選択で十分と考えています。
この中でSBI証券は、ある程度の商品群(主に投資したい外国株式インデックスe有)と割安な手数料が揃っています。
※楽天のたわらシリーズでも代替可能ですが、始まったばっかりなので外国株式インデックスeを使いたいわけです。
まとめ
確定拠出年金(個人型401k)のメリット・デメリットをまとめます。
メリット
- 掛金が全額所得控除
- 運用益も課税されずに再投資できる
- 受取時にも税制優遇
デメリット
- 60歳まで原則引き出し不可能
- 損失は全て自己責任
でかいハードル(一部の方)
職場承認・理解
その他住宅ローン控除・ふるさと納税といった減税関連項目に該当する方は、節税幅が少なくなったりすることもあるので、注意が必要です。
総合的に見て非常に優遇された制度になっています。
現在の年金制度ダメだって思われている若者にはピッタリな制度ですね。
全ては自己責任ですが、利益確定して税金かからない制度なんて、投資している者からしたら夢の世界ですね。
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