米国株投資ブログで有名な方のバフェット太郎氏
ジェレミー・シーゲル『株式投資の未来』を土台に、独自の10銘柄を選んで配当再投資を愚直にやられています。
文体がキツイので、アンチなファンも多いですが、言っていることはまともなので、非常にためになるブログです。
そんなバフェット太郎氏が『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』という本を出したということで、狭い米国株投資ブログ界隈では賛否両論沸き立っているみたいです。
内容的には、インターネット上で拾える情報ばかりですが、4章の心構えはタメになりました。
タイトルに反してバカでは稼げない投資法です。
S&P500指数との競争
本著の配当再投資戦略との対比でS&P500指数を購入するという手段をあげていますが、両者のパフォーマンス的に関しては以下の表をご覧下さい。
引用:ヤフーファイナンス
S&P500(VTI代用 赤)と、連続増配25年超米国配当貴族指数(NOBL 青)の比較です。
税金・手数料未考慮なので、グラフ的にはもう少し縮まるはずですが、長期で見ればS&P500が概ね優勢です。
ただし、下落相場で買い下がるなら米国高配当株郡かなと考えています。
ジェレミー・シーゲル氏も『配当は下落相場のプロテクター・上昇相場のアクセル』と言っている通り、下落基調に入ってきている投資環境下で高配当株を買うのは利に適っています。
最強のマネーマシンの作り方
STEP1:銘柄数の決定
STEP2:景気循環別銘柄数の決定
STEP3:個別銘柄の決定
書いている中身は超シンプルで、利に適った投資法です。連続増配銘柄に10等分で投資して、毎月組入比率最低銘柄に毎月5,000ドル積立という方法です。
銘柄もブログや本で公開しているので、丸パクリ可能です。
ただし、真似できるかどうかは、個々人の資質次第といった所でしょうか。
後述しますが、本著のキモはこのマネーマシンの作り方ですが、バフェット太郎氏も書いている通り「最高の素材でも調理法でダメになる」と指摘している通り仕組みを維持する方がハードル高いです。
4章が一番ためになるが一番難しい
4章冒頭の「カンタンなルールに従うロボット投資家になれ」の考え方が、バフェット太郎氏の真骨頂なのですが、真似しようと思って真似できないのがミソですね。
『組入比率最低銘柄に毎月5,000ドル積立』というシンプルな積立方法ですが、積立金額が日本円でドル/円110円と仮定して55万円。
投資資金を下げれば誰れも可能です。ただし、高配当株に投資する=ある程度まとまった配当を貰って再投資すると考えると、ある一定の金額を投資しないと中々まとまった配当を貰えません。
表面利回りで5%の米国株に投資したとして、税引後で約3.5%(配当×0.9〈海外課税〉×0.795〈国内課税〉2重課税仮定)
100万円を投資したとして、年35,000円が配当として入ってくる計算になります。
35,000円では再投資しても微々たる金額なので、最低でも10倍は欲しい所です。となると、1,000万円程度は最低資金として高配当株に突っ込みたいです。ここから機械的に積んでいくという話になりますが、S&P500指数に投資して土台作ってからとなると、それ以上に資金が必要になります。
資金がない場合、S&P500指数で積んでいく方が簡単+効率的かもしれません。
『株式投資の未来』のジェレミー・シーゲル氏もポートフォリオの半分くらいは、インデックス投資を行い、サテライト的に高配当株戦略等を混ぜた方が良いと著書に書いています。
バフェット太郎氏がやっているから高配当株式!と飛びつく前に、色々な投資本を読んだ方が良いです。
話が戻りますが、冒頭の「カンタンなルールに従うロボット投資家になれ」というフレーズは、上昇相場時であっても常に投資し続ける=機会損失を避けるには重要なのですが、クソダサい投資家な私はこれが出来そうにありません。
インデックス投資ならできるのですが、個別株で組入比率最低銘柄としても、上値を追って購入というのがどうも苦手です。この一点だけでも尊敬に値します。
私の場合、利回りが納得いく水準で買い増ししていき、それ以上の買い増しができそうにありません。良いか悪いかは分かりませんが、そこが現状の私の限界値なのでしょう。
まとめ
バフェット太郎氏の『バカでも稼げる高配当株』をまとめます。
・投資規模が正比例しやすい投資術
・少額ならS&P500指数(インデックス投資)のがいい気もする
・配当という目に見えるものが欲しい人向け
・真似するだけなら猿真似できるが、維持するハードルが高い
・推奨図書はどれも良書ばかり
本著の投資法を実践するなら、投資資金がどうしても欲しくなりますね。
配当再投資を実施するなら、ある程度まとまった金額投資しておかないとメリットが薄いです。今から投資始める人なら、S&P500指数に代表されるインデックス投資で土台を固めてからでも遅くないかもしれません。
投資歴の浅い方がこれをやると、まとまった資金があっても維持しづらいかもしれません。業績のチェック・ビジネスモデルの再確認等情報収集に慣れていない方であれば、右往左往する可能性大です(私含めて)
バカでは稼げないです。
そんなクソダサい投資家の1人ですが、バフェット太郎氏は憎めませんね。(苦笑
ちなみに著者も言っていましたが、こういう投資本が乱立しだした時が相場の終わりなので、実践するならもう少し待ってからのが良好な結果が出るかもしれません。
※待っていたら反転してまた上昇した!というクレームは勘弁して下さい。
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先に本家ジェレミー・シーゲルを読んだ方がいいかもしれません。
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最近出た本では、お金は寝かして増やしなさいとかもいいですね。『『お金は寝かせて増やしなさい』を見て一番気になった点』で詳細記事を書いています。
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