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【MO:米国株銘柄分析】アルトリアグループはタバコ高配当銘柄

引用:MOIR

米国株式の銘柄分析をします。

バックデータとしては前から持っていたデータなのですが、ブログに晒すとなると色々データの整合性等チェックするのに手間がかかりました。

今回は、アルトリアグループ(MO)です。

アルトリアグループ概要

米国株連続増配高配当株式の1つで、ジェレミー・シーゲル氏推奨のフィリップ・モリス(PM)からアメリカ市場向けにスピンオフ〈切り離し独立〉された企業です。

アメリカ市場では、ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)傘下のレイノルズアメリカンとの2強で寡占市場となっています。

主力商品は、赤と白が特徴的なMarlboro(マールボロ) 。タバコは吸いませんが、昔からよく見る銘柄ですね。

引用:MOIR

ワイン事業も保有していますが、割合が低いためタバコ専売会社といった感じはあります。

直近では、2016年にアンハイザー・ブッシュ・インベブから、SABミラーの10%弱の株式を取得しています。

※基本的には、モーニングスターの数値をダウンロードしてきているので、実績値と少違う部分もあります。大体の数字は合っているのですが、差異が何故発生するのか調査中です。

業績

売上/粗利/純利益・営業利益率

売上・粗利・純利益共少しずつ増加しています。

2016年から純利益が増加していますが、SABミラー株の収益が多少なりともありそうです。

営業利益率は、40%代と非常に高い利益率を叩き出しています。

今までは大した投資もせず、中毒商品であるタバコを売れば良かっただけという濡れ手に粟みたいなビジネスですからね。最近になってiQOSに代表される電子タバコも普及し始めていますが、日本が試験地みたいになっていて、普及はこれからといった所でしょう。

電子タバコの開発費といっても、量産品のため莫大な投資が必要な訳ではないので、営業利益率自体はこのままが続いていくのではないでしょうか。

貸借対照表

フィリップ・モリス(PM)は債務超過状態ですが、アルトリアグループ(MO)に関しては自己資本比率が36%程度あります。

PMもMOもそうですが、安定的+鉄壁のキャッシュフローがあるので、いかに資本効率をあげるかという観点で買収等を頻繁に行っています。

会計上は、PMよりMOの方が健全ですが、熱烈なリピーターがいる限り、どちらも破産はあり得ない状況です。

配当性向/DPS

2007年に分社化されて、2009年から右肩上がりの綺麗な配当増加です。配当性向も8割り程度を維持していて、問題無しですね。

2016年から配当性向が下がっているのは、SABミラー株の影響です。

2009年と2017年を比べると1.92倍の配当になっているので、配当ほぼ倍増の計算ですね。これから伸びは穏やかになるかもしれませんが、ここまで伸びてくれれば非常に嬉しいですよね。

参考(2018/5/11現在)

配当利回り:5.07%(5.07×0.9×0.7965=実質配当3.64%)

配当性向:70%

キャッシュフロー

綺麗な右肩上がりでないのは、こちらもSABミラー株の影響です。

営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがほぼ同じなので、いかにタバコがボロい商売か分かりますね。設備投資にお金が必要ないですもんね。

タバコ葉を紙で巻くだけ。電子タバコになっても見せてもらいましたが、タバコ自体はあまり変わりないです。

美味しい商売とは、こういうのを言うのでしょう。

主要数値

主要数値として、売上・純利益・フリーキャッシュフロー・キャッシュフローマージンをあげています。現金派なので、キャッシュフロー計算書を中心に見ています。

毎期FCFは高い水準で確保できていますし、キャッシュフローマージン(営業CF/売上高)も15%以上と競争優位性が高いです。

リスク

タバコはいじめられやすい

タバコは政府のいじめ(タバコ税・訴訟)にあいやすいです。訴訟大暴落後対策もたてていますし、訴訟になっても長年の経験がありますが、いかんせんタバコは嫌われます。

中毒性・発がん性等叩けば叩くだけ、ボロボロホコリが落ちてくる始末です。

タバコ税に関しても国家は取りやすい所から税金を取るので、やり玉にあがりやすいです。タバコは原価なんてしれているので、価格転嫁すればいいだけなのですが、価格は中毒者も注視しています。

現状のレベルならいいですが、1箱1,000円以上になったりした場合は離脱者が出てきそうです。

ただし、諸外国では1,000円以上の所もあるので、それでも吸っているということはかなりの中毒性能があります。

電子タバコ

最近日本でiQOSの売上が落ちたという話が出ていますが、現状心配していません。

iQOS自体先行者利益で伸びていたわけですし、BTIのグロー・JTのプルームテックと各社出揃いだしたため、分散しだしたというのが正直な所。

iQOS自体壊れやすいという点が指摘されていますが、それだけ開発を急いでいたという部分もあるでしょうし、改善もされてくるでしょう。

ちなみに日本は実験場のため、これから新興国(当然米国も)に普及がされていきます。

まだまだシェアウンヌンのレベルの話ではないです。

米国食品医薬品局(FDA)規制

米国食品医薬品局(FDA)が検討に入った「タバコ製品に含まれるニコチンを常習性のない水準にまで減らす新規制」の話題が、昨年から出ています。

各国少なからずタバコという中毒製品に規制をかけようとはしていますが、ニコチンを減らしても一定数の愛煙家は残るでしょう。

タバコ禁止!とできればアウトですが、国も税金を取りたい+ロビー活動もあったりと銃が無くならない限りタバコは大丈夫じゃないでしょうか。

まぁ投資に絶対はありませんけどね。

PMとの再合併

フィリップ・モリス(PM)との再合併もささやかれています。

再合併なら債務超過だし、株式交換という手段になるのでしょうが、ライバルのBTIもいるし、米国食品医薬品局(FDA)規制が外れた段階で再度という感じもあるのでしょうか。

 

チャート

S&P500に大幅アウトパフォームしているだけあって、凄まじい株価の伸びです。

これで配当利回り額面で4%程度確保できていたわけですから、2012年から保有していればニコニコですね。

目先の抵抗ライン60ドルを切っているので、50ドルも見える段階です。

50ドルまで落ちた場合、配当利回り5.6%までいきます。その辺が目先のラインでしょうか?

そこを超えると35ドル-40ドル付近にも抵抗線ありますが、40ドルで配当利回り7%・・・あったら追加購入ですね。

嫌われ者のタバコ産業といっても、そこまで無いのではないでしょうか。あったら欲しいです。

まとめ

まとめておきます。

アルトリアグループ(MO)まとめ
  • アルトリアグループは、米国市場専門のタバコ販売会社。
  • アメリカ市場は、ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)傘下のレイノルズアメリカンとの2強で寡占市場
  • たばこは嫌われ産業だが、高収益+キャッシュリッチ
  • 日本のiQOS電子タバコ不振は、現状実験場的意味合いが強い。新興国需要を取り込めば伸びる可能性大
  • 米国食品医薬品局(FDA)規制に注視する必要があるが、タバコ禁止までは可能性低い
  • 目先50ドルまで下落なら配当利回り(額面)5.6%

今から買い下がったら、かなりの確率で勝てそうな銘柄です。私?もう保有していますorz

企業名(リンク先は銘柄分析)ティッカー業種主要製品
アッヴィABBVヘルスケアヒュミラ
International Business MachinesIBMIT汎用大型コンピュータ、クラウド
ジョンソン・アンド・ジョンソンJNJヘルスケアイブルニチブ、レミケイド、ステラーラ他
アルトリア・グループMO生活必需品(タバコ)マルボロ
ペプシコPEP生活必需品ペプシコ
フィリップ・モリスPM生活必需品(タバコ)マルボロ
プロクター&ギャンブルPG生活必需品アリエール
AT&TT通信4G(5G注力中)
ベライゾン・コミュニケーションズVZ通信4G(5G注力中)
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