2024年から新NISAが始まって、投資界隈がザワついてますね。一方で、昔から老後資金の王道と言われるiDeCoもあります。
こんな悩み、ありませんか?
- 「新NISAとiDeCo、どっちから始めればいい?」
- 「年収500万円だと、どれくらい節税できる?」
- 「子どもの教育費も心配だし...」
- 「投資って難しそうで怖い」
30〜40代の子育て世代(年収500万円・4人家族)で投資初心者の方なら、誰もが抱く疑問だと思います。
この記事では、制度の違いから税制優遇、実際の節税効果まで、3分で読めるように分かりやすく比較してみました。2026年から始まる制度改正情報も盛り込んでます。
この記事を読むと分かること
- あなたに最適な選択が判定チャートで分かる
- 年収500万円なら年間5万円以上節税できる理由
- 子育て世代が陥りがちな選択ミス
- 2026年制度改正でiDeCoが激変する内容
まずは基本から。新NISAとiDeCoって何が違うの?
制度の違いを理解しないと、後で「しまった!」ってことになりかねません。まずは基本をサクッと押さえておきましょう。
パッと見て分かるように表にまとめました。
比較項目 | 新NISA | iDeCo |
---|---|---|
対象者 | 18歳以上の日本在住者 | 20歳以上65歳未満の国民年金加入者 |
年間投資上限 | 360万円 | 14.4万円~81.6万円(職業により異なる) |
投資商品 | 上場株、ETF、投信、REIT等 | 定期預金、保険、投信等 |
拠出時の税制 | 特になし | 掛金全額が所得控除 |
運用時の税制 | 運用益・配当が非課税 | 運用益が非課税 |
受取時の税制 | 非課税 | 退職所得控除 or 公的年金等控除 |
引き出し | いつでも可能 | 原則60歳まで不可 |
管理手数料 | 無料 | 月数百円(最低171円) |
ここで注目してほしいのが「引き出し」と「拠出時の税制」の違いです。
新NISAは「いつでも現金化できる」けど「拠出時の節税なし」。
iDeCoは「60歳まで引き出せない」けど「拠出時に所得控除あり」。
この違いが選択の決め手になります。
節税効果はどれくらい違うの?
ここが一番気になるところですよね。具体的にどれくらいお得になるのか、リアルな数字で見てみましょう。
iDeCoの節税パワーがすごい件
iDeCoの最大の魅力は「三重の非課税」です。これがどれくらいすごいか、年収500万円・35歳の会社員(配偶者あり・子2人)で計算してみます。
拠出時の所得控除
月23,000円(年間27.6万円)拠出した場合:
- 年間節税額:約55,200円
- 30年間続けた場合:約165.6万円の節税
普通に考えて、年間5万円以上の節税効果って相当大きいですよね。毎月4,600円のキャッシュバックがあるようなものです。
運用益も非課税
通常なら売却益や配当に約20%の税金がかかりますが、iDeCoなら0円。
受け取り時も優遇
退職所得控除や公的年金等控除で、受け取る時もかなりの金額が非課税になります。
新NISAは運用益非課税に特化
新NISAは拠出時の節税はありませんが、運用益が永続的に非課税になります。
例えば、年間40万円×20年=800万円投資して、利回り4%で運用した場合:
- 運用益:約450万円
- 本来の税金:約90万円
- 新NISAなら:0円
長期投資でガッツリ増やしたい人には、この非課税効果は魅力的です。
引き出しやすさが天と地の差
ここが一番大きな違いかもしれません。
新NISAはいつでも売却・現金化OK。子どもの急な医療費、マイホーム購入の頭金、教育費など、人生何が起こるか分からない子育て世代には心強いです。
iDeCoは60歳まで絶対に引き出せません。失業しても、病気になっても、子どもの学費が足りなくても、容赦なく引き出し不可です。
逆に言えば、「ついつい使っちゃう」人にとっては、iDeCoの強制力は大きなメリットになります。
どっちを選べばいいの?簡単判定チャート
子育て世代(30~40代)の場合
あなたの状況 | おすすめ | 理由 |
---|---|---|
教育費が不安、住宅購入予定 | 新NISA優先 | 流動性が必要 |
年収600万円以上、税負担が重い | iDeCo優先 | 節税効果が大きい |
月3万円以上投資余力あり | 両方併用 | それぞれの長所を活用 |
投資初心者、元本割れが怖い | iDeCo(定期預金) | 安全+節税効果 |
ボーナス等まとまった資金あり | 新NISA優先 | 大型投資枠を活用 |
年収別おすすめパターン
- 年収400万円以下:新NISA中心
- 年収400~600万円:状況に応じて選択
- 年収600万円以上:iDeCo優先
- 年収1000万円以上:両方併用
子育て世代はどっちを優先すべき?
実際のところ、30〜40代の子育て世代って、お金の使い道が多すぎるんですよね。
教育費、住宅ローン、車の買い替え、家電の故障、親の介護...。60歳前に「まとまったお金が必要」になる可能性が高いです。
新NISAを優先した方がいいケース
こんな人は新NISA一択だと思います:
- 子どもの教育費(塾代、進学費用)が心配
- マイホーム購入やリフォームを検討中
- 急な出費に備えたい
- ボーナスや退職金などまとまった資金を運用したい
子育て世代は「いつでも使えるお金」の重要性が高いです。新NISAの流動性は、この世代にとって大きなメリットになります。
iDeCoを優先した方がいいケース
逆に、こんな人はiDeCoがおすすめ:
- 年収が高めで税負担が重い(年収600万円以上)
- 共働きで世帯年収がそれなりにある
- 老後資金を確実に貯めたい
- 元本割れが絶対に嫌
特に高収入の人は、iDeCoの所得控除メリットが大きいです。年収800万・1000万と上がるほど節税額も増えるので、使わないともったいないレベルです。
[ここに家族のライフプランを示すイラストを挿入]
2025年の制度改正で何が変わる?
2025年度(令和7年度)の税制改正で、iDeCoが使いやすくなります。ただし、実際の適用は2026年からの予定です。特に企業年金がある人には朗報です。
掛金上限の大幅引き上げ
穴埋め型の拠出限度額引き上げ
今まで企業年金がある人はiDeCoの拠出額が少なかったんですが、これが大幅に改善されます。
- 自営業者・フリーランス:月6.8万円→7.5万円
- 企業年金のない会社員:月2.3万円→6.2万円
- 企業年金のある会社員・公務員:企業年金とiDeCoの合計で月6.2万円まで拠出可能
具体例:企業年金のある会社員の場合
- 企業年金(DC)拠出額:月2万円
- iDeCo拠出可能額:月4.2万円(6.2万円-2万円)
- 年間節税効果:約9.5万円
これまで企業年金があるとiDeCoのメリットが小さかったんですが、2026年からは大きく改善されます。
加入年齢も70歳まで延長
今まで65歳までしか拠出できませんでしたが、2026年からは70歳まで延長されます。
定年延長や再雇用が増えてる現在、60代後半まで働く人が増えてます。この改正で、より長期間の積み立てが可能になります。
両方使うのが最強だけど、現実的には...
理想論で言えば、iDeCoで節税しつつ新NISAで流動性を確保するのがベストです。
併用の具体例
月3万円の投資余力がある場合
- iDeCo:1万円(確実な節税)
- 新NISA:2万円(流動性確保)
月5万円の投資余力がある場合
- iDeCo:2万円(節税効果最大化)
- 新NISA:3万円(教育費・住宅資金用)
でも現実的には「まずはどちらか一つから」って人が多いはず。その場合は、上で説明した判定チャートを参考にしてください。
まとめ:結局どっちを選べばいいの?
長々と説明してきましたが、結論はシンプルです。
選び方は超シンプル
🏠 新NISAを選ぶべき人
- 子どもの教育費が心配
- マイホーム購入予定あり
- 急な出費に備えたい
- 投資初心者で少額から始めたい
- 年収400万円以下
💰 iDeCoを選ぶべき人
- 年収600万円以上で税負担が重い
- 老後資金を確実に貯めたい
- 絶対に元本割れしたくない(定期預金選択)
- 「ついつい使っちゃう」性格
🎯 両方使うべき人
- 月3万円以上投資に回せる
- 年収1000万円以上
- 流動性も節税も両方欲しい
子育て世代の現実的な進め方
ステップ1:まずは新NISAから
- 月1~2万円の少額スタート
- 教育費・住宅資金のベース作り
- 投資に慣れる
ステップ2:余裕ができたらiDeCo追加
- 家計が安定してきたら
- 節税効果で手取りアップ
- 老後資金の確実な積立
ステップ3:併用で最大効果
- 新NISA:流動性重視
- iDeCo:節税+老後資金
迷ったら新NISAがおすすめ
子育て世代は何かとお金がかかります。「使えないお金」より「いつでも使えるお金」の方が安心です。
まずは新NISAで投資に慣れて、余裕ができたらiDeCoを検討する。これが一番現実的だと思います。
最後にひとこと
新NISAもiDeCoも、国が用意してくれた素晴らしい制度です。使わないともったいないレベルで優遇されてます。
「投資って難しそう」「損したら怖い」って気持ちも分かりますが、何もしないことのリスクの方が大きいかもしれません。インフレで物価が上がってるのに、銀行預金の金利は0.001%。これじゃお金の価値がどんどん目減りしちゃいます。
まずは月1万円からでも、一歩踏み出してみてください。未来の自分がきっと感謝してくれるはずです。
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