引用:OfficeBenefit
山崎元さんの『人生設計の基本公式』
山崎さんの著作をいくつか見ていれば、必ずどこかで発見する公式です。
手取り年収等のデータを入力する必要がありますが、現時点での老後までの「必要貯蓄率」を算出できるだけでなく、年間ベースの「必要貯蓄額」まで算出できてしまいます。
手取りの何%貯蓄できれば、老後生活が満足いくベースで送れるというのが分かるのは非常に助かります。
しかし、公式自体結構複雑で手計算なら何とか算出できるのですが、一般人には非常に難しいし手間。自動計算で何とかならないものかと思っていたのですが、ネットで発見しました。
『人生にお金はいくら必要か』を山崎さんと共著で出している、FP岩城みずほさんのサイトOfficeBenefitで見つけました。
早速使いたい!という方は、以下のリンクから飛んで使用下さい。
以下でこの公式内で少し分かりづらい所を補足していますので、飛んでから分からん!という方は、帰ってきて続きをお読み下さい。
人生設計の基本公式解説
公式自体は、中学生の掛け算・分数計算ができれば算出可能です。
公式の各数値の中身を見ていきましょう。
手取り年収(Y)
今後の年収平均手取り年収(税金・社会保険料控除後)
手取りなので額面金額ではありません。
税金・社会保険料控除額って大体年収のどれくらいなの?という疑問がでますが、夫婦共働き・子無しで概ね以下の通りです。(16歳未満の子なら住民税が少し上下するだけなので、本数値を参考すればいいです)
- 年収300万円→手取年収約240万円
- 年収400万円→手取年収約320万円
- 年収500万円→手取年収約390万円
- 年収600万円→手取年収約460万円
※条件により少し上下しますが、概算値としてはこんなものです
注意点として『今後の』なので、今時点の年収ではなく、将来の昇給も含めた平均手取り年収を入力下さい。
詳しく手取り年収を見たい!という方は、以下の参考サイトを参照下さい。
無茶苦茶詳しいです。
リンク[2018年]給料の手取り一覧,天引き税金,社会保険料+ふるさと納税目安額も【年収と税金の関係】
老後生活費率(X)
現役時代の生活費に対して、老後生活がどれくらいの比率
現役世代にとって老後生活は想像しづらいですが、養育費等は必要なくなるので、見本値の70%程度くらいが入れやすい数値です。
「いやいや俺は節約しまくれるので50%!」
「私は現役世代とあまり変わらないから90%」
それぞれ想像のつく範囲で入力しましょう。
現在資産額(A)
預貯金・有価証券(時価)・個人年金・確定拠出年金・退職一時金の合計額
個人ベースの貸借対照表を作成されている方は、「資産」側の合計です。
住宅ローンがあっても、「資産」とみなしましょう。ただし、住宅は天災・経年劣化等による減価があるので、半値8掛け程度としておいた方がいいです。
退職金等も低めに見積りながら、加算しましょう。
逆に子供の養育費(大学費用)等も、減額加算した方がいいでしょう。
山崎氏は、大きなライフイベント毎に再計算しなおすべきと指摘してるので、計算代行してくれる本サイトは重宝します。
年金額(P)
厚生年金は、「平均年収×60歳までの働いた年数×0.0055」で大凡の年金額が求められる。基礎年金は、1年保険料を支払うと年額2万円増加する。満額が78万円(H29度)
会社員の人は、「厚生年金+基礎年金=65歳からの年金額」
専業主婦の妻がいる場合は、「基礎年金」をプラスすると夫婦の年金受給額が求められる。自営業者の人は「基礎年金」のみ年金受給までに20年以上ある人は、厳しめに、「平均手取り年収」の0.3倍として計算してください。
年金の計算に関しては、上記の式を採用しましょう。
ただし、現在の日本の財政事情を考えると、年金受給20年超の方は「平均手取り年収」の0.3倍でも厳しいかもしれません。
未来のことは分かりませんが、『平均手取り年収×0.2倍~0.3倍程度』で計算しましょう。
現役年数(a)
今後働く期間(年数)
今現在何歳まで働くかを考えながら、入力しましょう。
若い世代であれば、65or70辺りまで考えておいた方がいいでしょう。逆に資産を持っている方であれば、早めのリタイアでもいいかもしれません。
老後年数(b)
リタイア後に続く老後期間(年数)。
なるべく余裕を持って、「95歳-リタイアメントの年齢」で算出してください。20代の人は「100歳-リタイアメントの年齢」でも構いません。
リタイアした後の年数ですが、日本人平均寿命は医療技術等の進歩により長寿化が止まりません。
平均寿命も男性80.98歳・女性87.14歳と伸び続けています。
ある程度余裕を持った年数にしておかないと、長生き貧乏になりかねません。
人生設計の基本公式を導入しましょう!
死ぬまでのライフプランを考えるのもいいのですが、現時点で一体いくらくらい貯めればいいのかを考えるには、本公式の方が優れています。
ある程度未来の収入やライフプランを盛り込む必要があります。
ライフプランを先に作成してみて、本公式をライフイベント毎に再計算するのがスムーズでいいかもしれません。
本家の山崎さんの記事も載せておきます。
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