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書評:禅とマネー 生田一舟著

禅とマネー

お金好きですか?私は大好きです。

お金があれば何でも買えて、体験したいサービスも受け放題です。こういうお金ばっかり追いかけている輩を何て言うかご存知ですか?

『拝金主義者』と言うそうです。

拝金主義(はいきんしゅぎ)とは金銭を無上のものとして崇拝すること。拝金主義者を揶揄する言葉として「守銭奴」であるとか、「金の亡者」があるが、「拝金主義者」自体に批判的なニュアンスがある。

Wiki参照

お金だけが全てではないですが、お金が無いと生きていけないのも真実です。生きるのに苦しい世の中です。

ホントにこのままお金を追いかけていっていいのか?

そんな時に出会ったのが本書「禅とマネー 仏教に学ぶお金との正しい付きあい方 生田一舟著」です。

脱サラして僧侶となられた生田さんが、分かりやすくお金との正しい付き合い方を解説されています。本書からお金に関する4つの学びをご紹介します。

著者略歴

 

平成42年生まれ。平成2年、三菱信託銀行入行。以降、東京、大阪、福岡で法人融資畑を歩む。平成15年、働きながら、臨済宗系寺院で座禅修行を始める。

平成19年、三菱信託銀行経営企画部CSR主任調査役に昇進。平成25年4月、三菱UFJ信託退職。臨済宗 伊豆小室山禅堂堂長。

本帯引用

 

著者は、三菱系の信託銀行で融資・相続・M&A・企業再生といった銀行花型業務を1通り体験されてきたエリート組でした。

そんな著者が様々な葛藤の先にたどり着いたのが禅です。

本書を読んでいると、銀行時代かなり勉強されたんだろうなと文章の節々に漂ってきます。

学び1:お札の値段

お札の製造原価は、近似値として日本銀行と国立印刷局との受渡価格で分かります。

それによると、一万円札と五千円札は二十円強、千円札が十五円程度です。

P.77

お札の値段ご存知でしたか?恥ずかしながら私は知りませんでした。

これだと刷れば刷るほど儲かるんじゃないか?と思うのですが、発行権(日銀)と流通権(国家)とを分割しているので日銀だけではお札は刷れません。

最近はグルになって刷りまくっていますけどね。

学び2:通貨発行益=シニョレッジ

日銀が銀行券を発行して得られる通貨発行益は、銀行券発行の対価として買い入れた手形や国債から得られる利息部分です。

 

お札印刷し放題であれば、利益丸儲け。ではないんですよね。ある意味は丸儲けですが、買い入れた手形や国債からの利息部分が儲けになります。

じゃあ実際いくら儲かっているのか?儲かった分と税金合計平成24年で8,078億円だそうです。(儲かった分も税金もほぼ国庫に納入するため合計しています)

多いだろ!と思ったの私だけですか?

学び3:世界の金の保管場所

現在世界の金の50%強は、いずれも軍事基地のあるアメリカのフォートノックス金保管施設とニューヨーク州ハドソン川沿いのウエストポイントに保管されています。

p.94

実物としての金の保管場所の50%以上がアメリカにあるのは知りませんでした。

総量8,000トン!近くを保有しているそうですが、ホントにこの2施設に保管されているか実際の所は分からないそうです。

ちなみに2位ドイツ、3位はIMF。日本は・・・9位765トンです。アメリカの10分の一しかもっていません。orz

学び4:家庭内通貨『TOUSAN(父さん)』

家庭内で使える通貨「TOUSAN(父さん)」を発行しました。

〈中略〉

子どもは、おこづかいのほか、お手伝いをしたり、勉強を頑張ったり、親が関心した時にボーナスTOUSANが貰える仕組みです。

そして、溜まったTOUSANは、買い物に使えます。

しかし、欲しいものを買う時にはTOUSANを円換算するため、私や妻は、携帯ゲームなど子どもに有害と思われるものの価値を高くし、子どもの学びに有益と思われるものの価値を低くしました。

〈中略〉

通貨は、使用者にとって信用で成り立っているといことです。TOUSANという家庭内通貨は、お父さんという信用で成り立っていました。

次に発行者にとっての通貨は、領内をコントロールする強力な手段ということです。

P.96,97,98

これ非常に面白い試みだなと感心しました。

「TOUSAN(父さん)」を発行することによって、意識的に子供達をキャッシュから遠ざけれます。

あまり早くお金に触れさせるべきでないけど、これならある程度コントロールしながらお金の教育ができますね。

最後に

お金に関する4つの学びをご紹介しました。全部を受け入れるほど悟れてないですが、取り入れられる所は取り入れたいですね。

家庭内通貨『TOUSAN(父さん)』は子供が大きくなったら採用してみます。

お金というものを深く考えさせられた一冊です。

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