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書評:行動科学と投資 著者:ダニエル・クロスビー氏

最近、投資と心理学=行動経済学的な本を読むのがマイブームになっています。

 

投資には、自身の心の持ち方が非常に重要で、実際の投資行動よりも心理的な面で必要ない売買を強いられる時があります。暴落時に起こりやすい心理状態なのですが、暴落に慣れてていても忘れたころに再発します。

 

バカの一つ覚えに安値で売って高値で買い戻すということになりかねません。

 

防ぐ方法というのは、事前準備が全てと言っても過言ではありません。

本書『行動科学と投資』にも言えることですが、自動化がキーワードとなります。

 

かめばかむほど、味が出る昆布みたいな本です。

重要ポイント

  1. 本書の内容は「自動化、自動化、自動化」の三語にまとめることができる
  2. 教育を受けることで学んだ教訓は、最も必要な時には思い出せない
  3. エゴ耐性のポートフォリオを構築する
  • 投資には、運とスキルの要素があるため、エゴを認識する→ルール遵守
  • 予想が当たる確率はコイントスとさして変わらない→長期的な平均を使った前提に算出する
  • 投資家は過去の実績を自分に都合が良いように大きく間違って記憶している→トレード判断を日誌に記載
  •  分散投資は謙虚さを具現化する好意で、最大の目的は資本を温存すること→十分な数の資産保有と中身をよく知っておくこと
  • みんな自分のことをコラントラリアン(少数派)だと思っている→少数派だと痛みを伴い自己疑惑に襲われる。

何度も書いていますが、キモは自動化です。(1点目)

前もって自動化していないと、学び・教訓が全くいかせません。(2点目)

エゴ耐性の高いポートフォリオを構築していく必要があるのですが、自動化・分散・日々の記録が重要です。(3点目)

ある程度頭の中では分かっていることなのですが、書き出してシステム化しないと暴落の波におぼれます。

新たに学んだこと

  1. 運の要素が大きい環境では、優れたルールが安定的な成功をもたらす
  2. 行動科学的投資家の最も重要なルールの一つは、運用プロセスの方が結果よりも重要だということ
  3. 口座の残高を毎日確認していると、41%の期間は損失を目にすることになる(人間の性質として損失の痛みの方が利益の喜びよりも大きい)
  4. 感情は私たちが遵守するつもりのルールを無視させる
  5. 人はもともと行動するようにできているが、市場では行動しない方が報われる傾向にある

本書は、感情とルール設定の重要さを何度も別方面から解説しています。

新たに学んだことも、上記2つの関連を多くのせています。

ルールが全ての前にあり、「自動化自動化自動化」です。

気づき

  1. 運も大事だが、感情に優先するルール作り運用が一番大事
  2. 学んでルール作っとかないと緊急時にはあまり意味がない
  3. ルールで縛りすぎると、感情の逃げ道を作ってやる必要があるのでは?

対応するTodo

  • 投資ルールの厳格化
  • 暴落局面のルール作り
  • 感情の抑制と解放方法の追求

気づきを3点それに対応するTodoを3点考えてみました。

①ルールの厳格化は、再度考えてみたい事項で、現状がゆるすぎるのである程度しばる必要性を感じています。

②暴落局面のルールづくりが急務で、ある程度下落率頼みな所もあるのですが、起きる前に事前準備していきます。

③逆にルールでしばりすぎると、がんじがらめになるので、どこかではけ口みたいなものも検討する必要があります。

行動経済学的な本が好きな方向け

ダニエル・カーネマン『ファストアンドスロー』やダン・アリエリー『予想どおりに不合理』といった本が好きな方は、読んでみると楽しいです。

投資家の心理面での基本書として読んでも、学びが多い一冊。

具体例や実験例がてんこ盛りなので、データに基づいた考証が説得力あります。

 

たまにキズなのが、紹介されている本がどれも希少本で高いといった所でしょうか。

箱買いしたいレベルなんですが、金銭的に無理ですね。

(ジェレミー・シーゲルの『株式投資』も3,000円台しますが、それ以上な本が多数)

投資本
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