1. はじめに:突然の解散総選挙、何が起きているのか
2026年1月末、高市早苗総理が衆議院解散を電撃発表しました。
前回の総選挙(2024年10月)からわずか1年4カ月。本来なら予算審議が佳境を迎える時期に、なぜ今選挙なのか?
高市首相の狙いは明確です。高い内閣支持率(60~75%)を背景に勝負をかけ、積極財政路線への国民の支持を確認したい。そして野党の準備不足を突く短期決戦で勝利を収めたいというわけです。
一方の野党は、立憲民主党と公明党が「中道改革連合」で新党を結成。国民民主党は独自路線を堅持し、維新は自民との閣外連立を継続しています。
私たち投資家・生活者が注目すべきは「誰が総理になるか」ではなく「どの政策が実現するか」です。株価、為替、税制、社会保険料、エネルギー価格…すべて選挙結果次第で変わります。
この記事では、40代子育て投資家の視点で、各党の本音と建前を徹底解剖します。
2. 高市早苗という人物 ー 評価すべき点と致命的な弱点
2-1. 高市首相個人への評価
正直に言います。高市首相の経済政策は評価できます。
いわゆる「サナエノミクス」は積極財政と大胆な金融緩和を特徴としています。「今は増税できる環境にない」と明言し、高い内閣支持率(60~75%)を維持している点も評価できます。
私たち投資家にとって、積極財政と金融緩和は円安・株高の追い風です。実際、高市政権発足後の「高市トレード」で日経平均は上昇、ドル円は円安方向に推移しました。
しかし、ここからが重要です。
2-2. 【最重要】高市首相の最大の敵は「身内」
自民党執行部は増税・財政規律派だらけ
副総裁の麻生太郎氏は元財務大臣で消費増税の推進者。幹事長の鈴木俊一氏も元財務大臣で財政規律重視派です。高市首相の積極財政と執行部の緊縮志向が真っ向から対立しているのが、自民党内部の深刻な構造問題です。
「高市人気 ≠ 自民党支持」という現実
重要なデータがあります。内閣支持率は70%ですが、自民党支持率は35%。この35ポイントの差が意味することは何か。多くの有権者が「高市首相を支持したいのであって、自民党を増長させたいわけではない」と考えているということです。
自民党の増税DNA
忘れてはいけない歴史があります。1989年に消費税3%を導入したのは竹下内閣。1997年に5%に引き上げたのは橋本内閣。2014年に8%、2019年に10%に引き上げたのは安倍内閣。すべて自民党政権下で実施されました。
高市首相が退陣したら?麻生副総裁、鈴木幹事長らによる増税路線への回帰は確実です。
連立相手の維新も実は緊縮派
これは後で詳しく述べますが、維新は「身を切る改革」を掲げながら、実態は補助金削減・行政サービス削減の緊縮財政派です。
2-3. その他の深刻な問題
裏金スキャンダルは継続しており、党内体質は変わっていません。公明党が離脱したことで失った組織票は1~2万票。台湾有事発言による日中関係の悪化、衆参ねじれ国会による政権基盤の脆弱性など、構造的課題は山積みです。
投資家として冷静に見れば、高市首相個人は良いが、自民党という組織に投票することは「増税派執行部」に権力を与えることを意味します。
3. 日本維新の会 ー 「自民党の腰巾着」か「改革の旗手」か
3-1. 維新の立ち位置:事実上の自民別働隊
現在の政権構造は、自民党と維新で閣外連立を組み、ぎりぎり過半数233議席を確保しています。維新は閣僚を出さず、責任は取らない形で実質的に高市政権を支えています。しかし「野党」を名乗り続けているのが実態です。
3-2. 「身を切る改革」の正体
ユーザー要望に合わせて文体を調整した。
箇条書きを減らして、自然な文章で説明する形にします。
維新の看板政策は「議員定数削減」です。一見、身を削る改革に見えますが、実態は全く違います。
衆院議員定数削減の党利党略
維新が提案しているのは、比例区を大幅削減し、小選挙区は維持するという内容です。なぜこの提案なのか。理由は単純で、維新は小選挙区に基盤があるため比例削減のダメージが小さい。一方、比例に依存している他の政党には大打撃となります。
政治学者の河村和徳教授はこれを「自分たちが痛まない『身を切る改革』。少数政党潰しの党利党略」と指摘しています。
維新も実は財政健全化・緊縮派
「身を切る改革」の中身を見ると、補助金削減、行政サービス削減、公務員給与削減が並んでいます。これは緊縮財政そのものです。高市首相の積極財政とは本質的に対立しています。
しかも自民党内で議員定数削減法案は事実上棚上げされています。維新は「改革アピール」だけして、実現する気がないのでは?
3-3. 「ステルス大阪出直し選挙」の欺瞞
総選挙に便乗する形で、吉村知事と横山市長がダブル辞職しました。これは2度否決された大阪都構想の3度目の挑戦です。維新内部の市議団からも強い反対が出ています。
東京、神奈川、埼玉、千葉…大阪以外の有権者にとって、都構想は全く関係ありません。それなのに総選挙に便乗して都構想を進めようとする。どの口で他党を「選挙互助会」と批判するのでしょうか。
4. 「中道改革連合」ー 寄せ集め政党の矛盾と限界
4-1. 新党結成の経緯
立憲民主党の野田佳彦氏と公明党の斉藤鉄夫氏が手を組み、「中道改革連合」を結成しました。ただし衆院議員のみ離党で、参院・地方議員は残留という異例の展開です。比例は統一名簿を作り、小選挙区では公明は擁立を撤退しています。
「政権交代可能な政治」を掲げていますが、問題は山積みです。
4-2. 主義主張の不一致
安全保障政策では、立憲は平和安全法制の違憲部分廃止派ですが、公明は平和安全法制を容認しています。どう調整するのか全く不明です。
原発政策でも、立憲は脱原発志向ですが、公明は再稼働を容認しています。本当に一致しているのか疑問です。
4-3. 消費税政策の実現可能性
中道改革連合は食料品消費税ゼロを公約に掲げています。しかしこれには年間約5兆円の財源が必要で、財源確保の具体策が不明確です。実現まで数年かかる見込みで、自民党の鈴木幹事長からは「選挙互助会。政策より議席確保が目的」と批判されています。
4-4. 短期決戦での浸透度の課題
選挙までわずか2週間しかありません。新党名「中道改革連合」は有権者に浸透するのでしょうか。立憲議員からは「街頭演説で『中道の○○』とは言わないかも」という本音が漏れています。
つまり、看板だけ掛け替えた選挙戦略ということです。
5. 国民民主党 ー なぜ「中道・現実政策」を選ぶべきなのか
ここまで他党の問題点を指摘してきました。では、なぜ国民民主党なのか?
5-1. 国民民主党の実績(事実ベース)
103万円の壁を178万円に引き上げた実績
これは30年ぶりの大改正です。改正前は基礎控除48万円と給与所得控除55万円で合計103万円でしたが、改正後は基礎控除123万円と給与所得控除55万円で合計178万円となりました。つまり75万円も引き上げられたのです。
子育て世帯への影響は大きい。妻がパート勤務の場合、年収178万円まで税負担なしで働けるようになりました。
ガソリン暫定税率の廃止を実現
これは50年ぶりの快挙です。廃止前はガソリン税が1リットルあたり53.8円でしたが、廃止後は28.7円となり、25.1円も下がりました。
家計への影響を計算すると、月間給油量50リットルの場合、月額約1,255円、年額約15,060円の節約になります。地方在住者、車通勤者には大きな恩恵です。
自民党との政策合意で2026年度予算への賛成を示唆
野党なのに予算に協力?これは「建設的野党」の証明です。政策が一致すれば与党とも協力する。一致しなければ反対する。この姿勢が重要です。
5-2. 玉木雄一郎代表の一貫した姿勢
玉木代表は立憲・公明の新党への参加を明確に拒否しました。「結集軸が曖昧。政策を脇に置いてまとまる動きにはくみしない」というのが理由です。
イデオロギーより実利、政局より政策。この姿勢が国民民主党の真骨頂です。
5-3. 選挙戦略と政策方針
国民民主党の目標は51議席以上です。なぜ51議席なのか。衆議院で法案を提出するには議員20名以上、または衆参合わせて40名以上の賛成が必要です。51議席あれば単独で法案提出が可能になります。
比例目標は900万票。前回衆院選(2024年10月)の比例得票は約500万票でしたから、900万票達成で比例ブロックでの議席大幅増と政策実現力の向上が見込めます。
「手取りを増やす」政策パッケージの具体性
国民民主党の政策は具体的です。基礎控除の所得制限撤廃は2027年度税制改正で実現予定。住民税控除額の引き上げも2027年度。社会保険料負担の軽減は給付金制度創設で2028年度。ガス・電気・水道代の恒久的引き下げは2026年度内。
これらはすべて具体的な数値目標と実現時期が明示されています。「やります」ではなく「これだけやります」と明示している。これが他党との決定的な違いです。
5-4. 中道・キャスティングボートという立ち位置の価値
国民民主党は与野党双方との協力が可能です。自民党との協力実績としては、103万円の壁引き上げ、ガソリン税廃止、2026年度予算への協力姿勢があります。野党との協力実績としては、裏金問題追及での共闘、国会での質疑での連携があります。
この「柔軟性」が最大の強みです。
もし国民民主党がキャスティングボートを握ったら、自民の増税路線にブレーキ、維新の緊縮財政にブレーキ、立憲の急進的政策にブレーキをかけることができます。中庸な政治の実現が可能になるのです。
6. 今回の選挙で問われるもの ー 政策 vs 人気取り
6-1. 各党のスタンス整理
自民党(高市)は積極財政で高支持率を誇りますが、執行部は増税派であり、裏金問題が継続しています。
維新は緊縮財政で改革イメージがありますが、党利党略の定数削減と都構想への固執が問題です。
中道改革連合は財政政策が不明確で実績がなく、政策の不一致と選挙互助会との批判があります。
国民民主党は現実的な減税政策で具体的成果がありますが、議席が少ないのが課題です。
6-2. 選挙結果による3つのシナリオ
シナリオ①:自民単独過半数獲得
高市政権が安定化し、「高市トレード」が継続します。しかし執行部(麻生・鈴木)の影響力が増大し、高市首相退陣後は増税路線に回帰するリスクが大きい。
投資家への影響としては、短期的には円安・株高が継続しますが、中長期的には増税リスクで株価が下押しされる可能性があります。
シナリオ②:自民が過半数未達
維新または国民民主党との本格連立となり、高市首相の求心力が低下します。「高市トレード」の勢いは減速するでしょう。
投資家への影響としては、短期的には不透明感から円高・株安、中長期的には連立政策次第です。
シナリオ③:野党躍進
中道改革連合が第一党なら政界再編となりますが、政策の実行力に疑問があります。
国民民主党がキャスティングボートを握れば、与野党どちらとも連立可能で現実的な政策協議ができます。これが最も安定的なシナリオです。
投資家への影響としては、減税政策の着実な実行、極端な政策変更の回避、中長期的な経済安定が期待できます。
7. 結論:なぜ国民民主党なのか ー 投資家・生活者としての選択
7-1. 他党を選べない理由
自民党:高市さんは良いが構造的問題がある
執行部は増税派だらけで、高市首相退陣後のリスクが高い。裏金体質は変わっていません。「今が良ければ」では済まない問題です。
高市首相の任期は長くて3~4年。その後は麻生副総裁、鈴木幹事長らによる増税路線への回帰は確実です。
投資家として、短期的な「高市トレード」に乗るのは良いですが、自民党に大勝させることは中長期的な増税リスクを高めることを意味します。
維新:改革アピールだが実態は緊縮財政
補助金削減、行政サービス削減という緊縮財政派であり、党利党略の定数削減と都構想への固執が目立ちます。
投資家として、緊縮財政は景気の下押し要因です。「改革」の名の下に生活者に厳しい政策を推進する可能性が高い。
中道改革連合:理念は良いが政策が不明確
政策の不一致が解消されておらず、選挙のための寄せ集めで実現可能性に疑問があります。
投資家として、政策が不明確な政党に投票することは政策の予見可能性を損なうリスクがあります。
7-2. 国民民主党を選ぶべき理由
国民民主党には具体的な実績があります。103万円を178万円に引き上げ、ガソリン税を廃止しました。言葉だけでなく、結果を出しています。
政策もブレません。「手取りを増やす」という一貫した姿勢で、イデオロギーより実利を重視しています。
建設的な政策協議ができます。与野党双方と協力可能で、キャスティングボートとして機能し、極端な政策を避けられます。
投資家・生活者に優しい政策
減税政策は手取りを増やし、消費拡大から株価上昇につながります。社会保険料の軽減は可処分所得を増やし、投資余力を向上させます。エネルギー価格の引き下げは光熱費を削減し、企業収益を改善させます。
7.3. 投資家・生活者としての視点
減税は本当に実行されるのか。自民党には増税の歴史があり、維新は緊縮財政派、中道連合は実績なし。国民民主党だけが103万円の壁引き上げとガソリン税廃止で実績を証明しています。
長期的な安定性も重要です。短期的な人気より長期的な政策の一貫性が大切です。高市首相の人気は一時的ですが、国民民主党の政策は継続的です。ポピュリズムではなく、現実的な政策選択が求められます。
「手取りを増やす」の本気度でも、自民は執行部が増税派、維新は緊縮財政派、中道連合は政策不明確ですが、国民民主党には実行力があります。
8. おわりに:中庸な政治の必要性
極端な右派・左派ではなく、現実的な政策志向が求められています。
日本に必要なのは、増税一辺倒の財務省路線でもなく、バラマキ一辺倒のポピュリズムでもなく、現実的で持続可能な政策です。
国民民主党の「中道・実利」路線は、投資家にとっては予見可能性の高い政策、生活者にとっては手取りが増える実感、日本経済にとっては持続可能な成長をもたらします。
2026年2月の選択が日本の未来を決めます。
私は投資家として、子育て世帯の父親として、国民民主党に一票を投じます。
あなたはどう考えますか?

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