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書評:世界一優しい株の本 奥山 月仁著

収益価値>解散価値 株価 = 近未来の1株利益 / ( 金利 + リスクプレミアム) 収益価値<解散価値 株価 = 1株当たり解散価値

昔の人はシンプルイズベストと言っていましたが、美しい式ですね。

本書「世界一やさしい株の本」は、本式を中心にエナフンさんの梨の木を巡って様々な人が織りなす物語を綴っています。

 

本式を応用すればバブル発生からバブル崩壊のメカニズム。最後には、長期投資方法が自然に身に付いてしまう本となっております。

詳しくはエナフンさんのブログを参照下さい。終了!。。。

 

こっから主観が入りますが、お聞き苦しい所もありますがご容赦下さい。エナフンさん見てたらごめんなさい。

最初に感じた事(First impression)

最初に感じたのは、この一連の物語で一番儲かったのは誰かを考えました。

そこに資本主義の肝があると考えました。

 

ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、最後にその方は大儲けします。 運が良かったというのもあるのですが、実際の経済ではここ迄いけば高確率で大儲けします。

 

一般の投資家はできない手段でありリスクもあり厳しいですが、エナフンさんも以下のように言っています。

資本主義の究極の2極性、つまり、資本階級と労働階級を分けるもの・・・。それが株式です。

 エナフン理論 マクロ

まぁそれは置いておいて冒頭のエナフン理論ですが、奥が深いです。 この理論で個別株からマーケット全体迄を説明できてしまうという秀逸さ。

 

美しい式は全てを語ると言いますが、美しいですね。 マーケット全体についてですが、エナフンさんは株価を動かす要因を以下のように考えておられます。

業績要因、金利要因、リスク要因、解散価値要因と、さらに株価の最終決定要因である需給要因の5つの要因に分けて考える

どうやって分けて考えるかは本書を読んでみて下さい。事細かに腹落ちしやすい言葉で説明されております。

 

他の本でわかったつもりでわからないという部分が結構あるのですが、この本に関しては理解しやすいです。

 

最近の日本経済もエナフン理論や他の方法を用いながら考えてますが、阿部さんと黒田さんが問答無用で株価あげてるので今はよくわからない状態です。

〈よくわからなくても常に予測は行います。意識的にしていないと色々な情報が入ってこなくなるので。〉

予測方法の1つとして採用させて頂いてます。

エナフン理論 ミクロ

個別銘柄に関しても詳しく紙面を割いて説明しておられます。

基本的なPER、PBR、需給関係、含み資産、果ては裁定取引迄詳しく載せられてます。

これらを全て梨の木に絡ませて説明されている所。凄いなと感じました。

こういった実際の物語調にするとバン!と頭に入ってきやすいです。

目の付け所が違いますね。

 総評

個別銘柄部分が紙面も割いていて面白かったのですが、天の邪鬼な性格が災いして変な部分ばっかり見てしまいます。

長期投資の入門書としては分かり易い!こと請け合いです。

 

今から株式関係の書籍を読まれる方は、本書を読んだ後にバフェット・グレアム・リンチ等の著書を読んだ方がわかりやすいと思います。

長期投資入門者に始めの1冊として読んでみると、投資の世界の理解が深まります。

余談

エナフンさんの太鼓持ちではないですが、この方頭が切れます。

大阪大学経済学部卒金融証券論を修められてます。

ブログ読まれてる方だとわかると思いますが、節々にバフェットやピーターリンチ等よく勉強されているなと思われる文書が見かけられます。

 

「難しいことを簡単に説明できる人間になってもらいたい」と恩師には言われたそうです。

本当に難しい部分を簡単に言われてる本だと思います。 見習いたいですね。

追記:投資歴が長くなるほど奥深い本

初稿が2014年ですが、2020年現在のコロナショック時点でも生きる本です。

投資歴が長くなればなるほど、気付きが多くなります。

今考えると、最初はそこまでこの本を理解できてなかったなとチョット後悔・・・

金利・リスクプレミアム・割引現在価値とか知れば知るほど、見方が変わる良書です。

投資本
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お金らいふ

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