2015/11/08

なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか ?全ての方へ読んで欲しい1冊

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人は現実のすべてが見えるわけではなく、多くの人は見たいと思う現実しか見ない。

ジュリアス・シーザー(カエサル)

未来への漠然な不安ってないですか?

最近は株高等の恩地を受けて一部の方は景気がいいみたいですが、依然大勢の方には関係のない話です。ところで裏で日銀と政府が何やってるかご存知ですか?ニュースで「黒田バズーカ」「異次元緩和」「アベノミクス」とか叫ばれているやつです。

バズーカやら異次元やらアベノミクスやらド派手なカタカナと誇張語が並びますが、日銀・政府の景気対策だっていうのは大体の方は分かってるはずです。じゃあその裏の内幕は?

分かってるようで分かってない方多いんじゃないでしょうか。じゃあ質問を変えます。「進撃の巨人」「鉄腕アトム」「セックスアンドザシティ」「鋼の錬金術師」ご存知でしょうか?

1個くらい聞いたことはあるんじゃないでしょうか。セックスアンドザシティはアメリカのドラマ。残り3つは漫画の世界です。

本日は、この全く違った2つのグループを掛け合わせて、未来への漠然な不安を分かり易く説明している『なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか ?』松村嘉浩著をご紹介します。

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あらすじ

湊川大学経済学部2年の御影絵玲奈がゼミ選考で落ちまくった挙句に、最後に決まったゼミが人気0の数理経済学専攻の内村教授。経済学音痴の絵玲奈は、ゼミ初日に教授に「数学なんてまったくできません!」と爆弾発言。

挙句の果てに、就職の面接で気の効いたことが言えるような事を教えて欲しいと要求。突っぱねればいいのに内村教授「これからの未来のお話をしましょう。そしたら就職活動の面接でも気の利いたことが言えますよ」と爆弾回答。

次回ゼミまでに「進撃の巨人」を読んでくるようにと言うのであった。

p.12抜粋

本作品はフィクションになっています。こういったハチャメチャ展開から入っていくので、ラブコメやらファンタジー系と取り違えかけますが、レッキとした経済学物です。

進撃の巨人と未来の漠然とした不安

進撃の巨人って読まれたことありますか?大ヒット漫画なのですが、申し訳ないですが面白くなかったです。何であんなにヒットするんだろうと不思議に思っていました。

これ読んでスッキリしました。

『進撃の巨人』ににみんなが共感しているんだと思います。私を含めて、やっぱりみんな未来に《漠然とした不安》があるんだと思います。

p.022

ここでも不安が出てきました。そうです。本書はこの《漠然とした不安》を中心議題にして、各章で繰り返し違う角度から説明しています。

世界史と賢者の石

最近のモヤッとした疑問を解消するには、近現代史を理解する必要があります。漫画『鋼の錬金術師』の中に”賢者の石”というのが出てくるのですが、”賢者の石”と世界史を繋げて近現代史を説明しています。

じゃあ”賢者の石”って何なんでしょうか?

なんでも錬成できちゃう幻の錬金術の増幅器が”賢者の石”です。それはなんと生きた人間を対価に錬成された魂が結晶した高密度のエネルギー体です。つまり人そのものです。

〈中略〉

資本主義の歴史は、じつは”賢者の石”の奪い合いでもあるのです。

p.074

近現代史は”賢者の石”=人間の奪い合いだったと作者は述べています。主に黒人奴隷貿易を中心に述べられていますが、最終的には石をもう使い果たしてしまったという話に繋がっていきます。何故石を使い果たしたかは本書をご覧下さい。

サブプライムローンから日銀緩和へ

覚えておくべき大事なことは、バブルはおカネが余って、おカネを運用したり貸したりしたい人が大量にいるときに発生するということです。つまり、大トロもどきを欲しがる過剰な”需要”がバブルを生み出すということです。

P.112

サブプライムローンバブルの時を指して言っているのですが、何か最近のことを言われている感じしませんか?

日銀がお金刷り刷りして大量に貸したい人(日銀)が発生、過剰な”需要”(GRIF等金融関係)をお持ちです。いつか通ってきた道というわけではないのかもしれませんが、サブプライムローンで起こった事が日本で100%起こらない何てことはないでしょうね。

読んでて悲しくなる1冊

日本で今から生まれてくる赤ちゃんへの借金ってご存知ですか?

1人当たり830万を超える借金(2015年5月現在)を背負わされます。貧富の差関係なしです。ニュースで報道されているのですが、他人事なんですよね。原因は我々ですよ。

舞台の表側(アベノミクス始めとした景気対策)は報道で知っているという方は多いのですが、裏側(借金・日本の経済的状況)はあまり知らない[見ない]方が多いです。今の日本の状況に憂いがある方は、確実に読んでおいた方がいい1冊です。

冒頭でも引用しましたが、ローマ時代の皇帝カエサルの言葉を再度引用して終わりたいと思います。

人は現実のすべてが見えるわけではなく、多くの人は見たいと思う現実しか見ない。

ジュリアス・シーザー(カエサル)

 

同じような論調の本ですがこちらもオススメです。

日本破綻論者から学ぶ 3つのポイントと1つの対処法

おしまい

 

著者:たろ

Twitterアカウント(@tarohibi) 妻・娘と仲良く暮らしている30代中盤のイクメンサラリーマン。投資・子育て・書評を中心に書いています。 10年で投資資産1000万・書評年48冊・家計のスリム化を目標に奮闘中…プロフィール詳細はこちら

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